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買い物にでかけた先で、泉くんとばったり出会った。


「はあ、なにしてるんだろ」


そのまま小さな喫茶店でティータイム。
こんなところレオくんにみつかったらまた誤解されそう。

でも今日は誰かに話を聞いてもらいたい気分だったんだ。
だから泉くんに全部話したんだけど。


「それって嫉妬なんじゃないのぉ?」
「はあ?」


泉くんの口からでた単語に、声を上げる。
嫉妬って。相手は娘だよ?


「くまくんから聞いてるけど、うまくいってるみたいだねぇ、あんたら」
「いや、いってないし、子供が二人いるみたいなもんだし、あんなのにときめいたりしないから」


ぺらぺらしゃべりながら、紅茶に砂糖をぽんぽん入れる。
……あ、入れすぎた。
まあ、糖分を摂取したい気分だったからちょうどいいけど。


「娘にならって聞いて見たら?一番好きなのはわたしだよね?って」
「待って。泉くんの声で言われるとなんか気持ち悪い」


泉くんの整った顔が歪む。
あ、怒った。ごめん。


「あんたねぇ!相談に乗ってあげてんのにその態度はないんじゃないのぉ!?チョ〜うざぁいんだけど!!」


また機嫌を悪くしてしまったようだ。
泉くんの相手をするのも難しいんだよね。
同族同士仲良くしなよ、って凛月くんに言われたから、努力してるんだけどな。
……同族ってなんだよ。


「一番にこだわってるわけじゃないんだよ。ただなんか、今まで気にしなかったのに、最近いろいろあったせいで頭がおかしくなってて」


そうだ、動物園に行ったころぐらいからおかしくなってきたんだ。
それまでレオくんって、手のかかる子供みたいだったのに、最近なんだか押しが強いというか。


「王さまも男なんだねぇ。まあ、がんばりな」


見捨てられた。