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「パパ、かっこいい!すごいなー!」
「そうか?リオもかわいいよ☆」

「わーい!だっこだっこ!」
「ほら!高いだろ〜!」
「わー!!たかーい!」


はしゃいでいる二人を離れたところで見守る。
楽しそうだなあ。
毎日こんな感じだから、わたしが静かにしていても家の中は賑やかだ。


「パパ、リオのことすき?」
「ああ!好きだ!愛してるよ☆」
「リオのことがいちばんすき?」
「そうだな!大好きだ!」


一番。
そうだよね、リオが一番だよね。
わたしだってリオが一番好きだし。
むしろわたしが一番リオのことが好きだし!

べつに、レオくんの一番はわたしでしょ!なんて思ってないから!


「…………」
「名前、難しい顔してどうしたんだ?」


レオくんが振り返る。
なぜこういうときだけわたしを視界に入れるんだ。


「べつに」


平静を装って洗濯物をたたむ。
難しい顔なんてしていない。
これが通常運転だ。


「ママ、どうしたの?……あ!おなかいたいの?」


なぜかリオが急に嬉しそうな顔をして立ち上がった。
それ、心配してるの!?お腹痛くないよ!?


「痛くないよ。ごめんね、ぼーっとしちゃって」
「そっか……」


すると、リオは目に見えるほど肩を下げて座り込んだ。
え、なんで残念そうな顔するんだろう。
なにかあったのかな。

リオはすぐお絵かきモードに戻ったのに、レオくんがなかなか目を離してくれないので、わたしは洗濯物を抱えて部屋をでることにした。ついでに買い物鞄を持つ。


「ちょっとでかけてくる」
「どこに行くんだ?おれも行く!リオも来るよな?」
「うん!」


待ってました!と言わんばかりにレオくんが口を開いたものの、わたしはそれを言葉だけで制した。


「一人で大丈夫だよ。すぐ帰るから」


最近なぜかレオくんのことが気になって仕方がない。