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「#エロ」のBL小説を読む
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- ナノ -

リオが生まれる前も、生まれた後も、レオくんはそばにいてくれた。自由奔放な彼が、よく逃げなかったなと思う。ある日突然行方不明になってしまってもおかしくなかったのに。


空がオレンジ色に染まり始めても、リオはクローゼットからでてこなかった。レオくんが帰ってくる気配もない。

わたしはリビングのソファーに座って、時間が経つのを待っていた。


「リオ?そろそろご飯の時間だよ。でてきて」


そっと呼びかける。あまりにも静かだ。小さな物音一つしない。泣き疲れて眠ってしまったのだろうか。


「開けるよ?」


確認をとってからクローゼットを開けると、中にリオの姿はなかった。


「あれ?リオ?」


わたしの気が付かないうちにでてきてくれたの?部屋の中を見渡しても彼によく似た小さな姿を確認できない。

嫌な予感がした。リオが、いない。


「リオ!リオ!」


寝室、お風呂場、レオくんの部屋。順番に部屋を回ったけれど、どこにもいない。べつの場所に隠れたとしても、この静けさはおかしい。

リビングに戻ろうとして玄関のドアが目に入る。


「!」


鍵が開いていた。もしかして外に出た?

リオは背が低いから、一人では鍵を開けられないはず。


そもそも鍵が閉まっていたのかどうかさえ怪しい。レオくんは飛び出していったまま戻ってきていないし。


「リオっ!」


慌てて家の外に飛び出し、リオの名前を呼ぶ。当然、庭にも彼女の姿はなくて、目の届く範囲には人一人いなかった。どうしよう。

もうすぐ陽が沈んでしまう。