二日後。
買い物から帰ったわたしは、リビングに入ってすぐに立ち止まった。
思わずスーパーの袋を床に落とす。
「あ、ママ!」
「あ……」
わたしの顔を見て嬉しそうに笑うリオと、その場で固まるレオくん。
悪戯が見つかった子供みたいだった。
どっちが子供だよ。……どっちも子供か。
「……信じたわたしが悪かった」
先日、リオが描いた動物園は、簡単には消せなかったのでそのまま置いてあったんだけど。どう考えてもおかしい。なんか昨日と違う。
「なにこれ、どういうこと。なんで動物増えてるの。なんで音符まで増えてるの。わたしの気のせい?」
そうだ。
この前までいなかったライオンやダチョウ(!?)まで増えてるし、どう考えてもリオのじゃない音符があちこちに散らばっている。
「ママ!パパと『どうぶつえんのうた』つくってたんだよー!たのしい☆」
そうか、そういうことか。
コラボレーションってやつね?二人の仲が良いのは実によいことですけど。
「インスピレーションがさ……」
「湧き上がってきた、っていうセリフは捨てるほど聞きました」
「はい」
これはもう、そう簡単には治らない病みたいなものなんだ。
そうだ。そう思うことにしよう。
「はあ……」
どうやらわたしは、この二人に振り回されることになりそうです。
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