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「みんな同じ幼稚園に通ってるの?」


オムライスをもぐもぐしながら、問いかける。味は悪くないようで、みんな文句も言わずに食べてくれていた。


「うん!ゆめのさきようちえん、だったっけ?」


れおくんが首を傾げた。え、なぜ疑問形?
でもわたしも幼稚園のときは自分のことよくわかってなかったかもなあ。


「そうだよ。それぐらいおぼえてよねぇ?」


いずみくんから厳しい言葉が飛んできたものの、れおくんは気にすることなく、わはは☆と笑って食べることに集中していた。お腹すいてたのかな。

それにしても、これからどうしよう。


「朝からお弁当作って、幼稚園に連れて行って、学校に行って、迎えに行って、帰って夕飯作って……」


一日にするべきことが多すぎて、考えただけで倒れそう。

幸い、母親が自由気ままなせいで身の回りのことは自分でするようにしているから家事は一通りできるけど。
急に五人の息子ができた気分だ……って、わたしまだ女子高生だし!弟だよ!弟!


「アタシ、せんたくてつだうわ」


わたしの顔を見てあらしくんが手を上げた。頼もしい。


「おれはそうじする!」
「れおくん、ちらかすだけでしょぉ?」
「セナがてつだってくれるからだいじょうぶ!」


れおくんはいずみくんに任せておけばいいのかな。


「つかさもなにかします!」


つかさくん、ありがとう。
一番小さいのにお兄さんたちに負けたくないのか、必死に背伸びしてる感じがとてもかわいい。


「りっちゃんはねてる〜」


そうだね。りつくんは自由に寝ててください。


「ありがとう。みんなでやればなんとかなるよね」


幼稚園児に励ましてもらって元気になる。
六人で力を合わせて頑張ろうね。








みんなの親御さんから預かった幼稚園の連絡帳を確認する。


月永レオくん。
瀬名泉くん。
朔間凛月くん。
鳴上嵐くん。
朱桜司くん。


ふむふむ。レオくんはカタカナだったのか。だからオムライスの名前を見て首を傾げてたんだね。


預かったのは着替えと幼稚園の荷物とそれぞれの必需品だった。取り扱い説明書みたいな紹介文までつけられていて、預ける準備万端すぎる。

レオくんはとにかくペンと紙を与えればいいとのこと。
泉くんはキッズモデルのお仕事をしてるんだ!?どうりで綺麗な子だなと思った。
凛月くんはお兄ちゃんから手紙を預かってるけど、渡しても受け取ってくれなかったし。
鳴くんはおもちゃのメイク道具。あの子はわたしより女子力があるぞ。
司くんにはあまりお菓子を与えてはいけないようだけど、おやつおやつって騒いでたな。

うちの母からも一言「名前ちゃんはなんでもできていい子です」って、その紹介いらないから!

個性豊かなメンバーがそろっているけど、みんなしっかりしてるし心配はなさそうだ。
今日は夕飯まで時間もあるし、自由に遊ばせとこ〜。


しかし問題はすぐに起こった。