「なぁイギリス。今日はキスの日らしいぞ」 「ふーん。で?」 「で?って……。もうちょっと面白い反応しようぜ」 「それ結構無茶振りだぞ……」 「ほら、たとえば思い切って唇を奪っちゃうとか」 「キモい、近づくな」 「ちょ、こんなに美しいお兄さんのキス顔がキモいわけがない!」 「キス顔じゃなくてもキモいけどな」 「げじげじ眉毛のイギリスに言われたくないわい!」 「あーもーうっせーから耳元で喚くなよ」 「だって!イギリスが変なこと言うから!」 「もとはと言えばおまえが蒔いた種だろ」 「イギリスがいいリアクションしないから」 「俺はコメディアンじゃねぇ。つーか5月23日がキスの日だなんて誰が決めたんだよ」 「ソースは日本だよ。なんでも、日本でキスシーンのある映画が初めて上映された日なんだって」 「へぇ〜…って、それ日本にしか関係なくね?」 「あ、確かに」 「おまえ、本当に馬鹿だな。どうせキスがしたかっただけだろ、万年発情野郎」 「あっ、わかっちゃった?」 「うざっ」 「うわ、傷つくわ」 「勝手に傷ついてろ」 「ちゅーしてやるぞー」 「だから近づくな!!」 「あ」 「いっ」 「……」 「……」 「……あ、えっと、い、今のは事故というか、」 「こんなキス、認めねぇぞ」 「は、い?」 「キス以前の問題だ。歯が当たるとか言語道断」 「だから今のは本当に事故で、そもそも全部冗談……」 「おまえは全部冗談で片づけるつもりだと?」 「え、イギリスさん?いったいどうしちゃっ、」 「おまえには本場のテクニックってものを思い知らせる必要があるな」 「ちょ、まっ、えっ う」 「足腰立たなくなるまでたっぷり教えてやるよ」 Just a game (1位のプライドってもんです) (2011/05/26) 本当は23日にあげるつもりが申し訳ないでござる |