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By 恵利
2010/08/30

 カカシが漏らしたあの声音が耳から離れない。再び一人になった屋上で正体の知れないモヤモヤに苛々しているといつの間にか二限目のチャイムが鳴っていた。気付いた時には既に遅し。ヤバい、と流石に焦ったものの、二限目が誰の担当かを思い出してシカマルは浮かしかけた腰をまたコンクリートの上に落ち着かせた。二限目はカカシなのだから何とでもなる、と。そうして二限目も屋上で過ごし、三限目が始まる前に教室に戻ろうと廊下を歩いているところで、聞いてしまった。

「カカシ先生、転任ってマジかな?」

「じゃない? 流石にそんな冗談、言わないでしょ」

 えー! ショックぅ! とすれ違い様に話す同級生達。まさに寝耳に水、な話題にシカマルは思わず足を止めた。今、彼女達は何と言った?

「あ! シカマル! お前今までどこ行ってたんだってばよ!」

 サボリ過ぎ! といつものように突っかかってきたナルト。よくよく見ればその表情はいつもよりぎこちなかったが今のシカマルにはそれに気づく余裕はなかった。

「ナルト……なぁ、マジなのか?」

「シカマル? マジって何がだってばよ?」

「アイツ……カカシが転任する、って」

 どこか呆然とした様子で問いかけるシカマルに首を捻る。それでもナルトはコクリと頷いた。

「さっきの授業で言ってたってばよ。今学期まで、って」

「何、で……俺の所為か…?」

「シカマル? どうしたんだってばよ! シカマルの所為、って何で……」

「クソッ! あのバカカシ! 俺に黙って消える気かよっ」

 滅多とない、いや、初めてといっても過言ではない取り乱したシカマルにナルトは訳が分からず瞬いた。

「シカッ…どこ行くんだってばよ!?」

 踵を返して走り出したシカマルの背にナルトの声が追う。

「待てってばよ!」

 どこかへ――恐らくはカカシの元へと走っていくシカマルをナルトは反射的に追いかけた。



――――

もごもご……あ、あたいはシカマル至上主義であってシカナラーじゃな、ないからいいんだもん…!←良くねえw

蓮さんパス!



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