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By 蓮嘩
2010/07/07

自分にしてみたらいつになく本気で言ったつもりなのに、その胡散臭い笑みは止めろと引き止めた手を振りほどかれた。

「ヒドイなぁ」

「それが胡散臭いんだよ」

それでも負けずに再度好きだよと囁けば、あっそう、とつれない返事。けれど今度こそ背を向けて部屋を出るシカマルの耳がほんのりと色付いていた事に嬉しさが込み上げた。

「こりゃ、潮時かな」

ズルい大人は卒業する時なのかもしれない。
曖昧に濁らせたまま彼との関係を続けてきた、やんわりと切れる様な関係はいつ切れてもおかしくはない。
彼が本気を望まないから、曖昧を好むから自分はあえてズルい大人になって彼に合わせていた。
なのにそんな反応されちゃったらもう行くしかないでしょ。

「ごめんね、ナルト」

あんなに真っ直ぐにシカマルを好きだと言えるナルトの意志の強い瞳が脳裏を過る。
だけど引こうと思ったって一度芽吹いたこの感情はもうどうしようもなく育ってしまったから、恋敵を応援なんて出来ないんだよね。
大人気ないと言われてもズルい大人は卒業するって決めたし、恋に年齢は関係ないでしょと開き直る。
それにしても、シカマルという人物は不思議な魅力を持っていると思う。
教室の中でもナルトが騒がなければ目立たない位置にいるのに、なぜか彼の回りには人が集まる。集まるメンバーが学年で何かと目立つ面子である為にその輪の中心にいるシカマルに自然と意識が向かうのだが、彼をよく知らない人から見れば何故と思う様だ。
そう思う人達にこそなんで気付かないのかと笑ってやりたくなるが、

「まぁ、ライバルが増えたら困るからね」

それに極僅かしかしらない彼の内面を知ってる優越感はすごく魅力的だから、気付かないのならずっと気付かないままでいてくれればいい。

「さーて、先ずはこの曖昧な関係を止めて本気を見せなきゃね」

彼の事だから本気も何もいつにない自分の言動で最早気付いているだろうけど、それを認めないと拒絶した態度を取られてしまったから、どうしてその態度を崩すかが問題だ。
愛を囁こうか
身体に刻み付けてやろうか
どちらにしても時間がかかるのは決定的。
自分の本気を認めさせるのが早いか、ナルトが腹をくくる方が早いか‥
例えナルトが腹をくくっても引くつもりはないけど。

「覚悟しなよ、シカマルくん」






◇◇◇

ちょい短すぎた?
でも、これ以上は無理でした(笑)
カカシカ、シカカカ(言いにくっw)どっちなんざんしょ(笑)
お次は恵利しゃんに任せたー!!



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