皆がくれた優しさ

『ねぇなんで貴方は・・・私達と違う道を歩もうとするの?』

☆★☆★

「姫・・・そろそろ話してもらおうか。
じゃねぇと俺らもうごけねぇ。」

ボスも心配してくれてるんだ。

ボスの顔をみたらそう感じた。

だから逃げないで話そう。
この声で。

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姫の部屋を出て、まだ昼までまだ時間があった。

フランに話しを聞きに談話室に向かった中にはいるとまたベルとフランがじゃれていた。

「おい。話しってなんだぁ?」

「あ、せんぱーい。
まず、この堕天使どうにかしてくれますー?」

ベルを退かし、フランのまえに座る。

ベルは文句を後ろでぶつぶつ言っていたが、気にしないどうせ後から手が滑ったとか、言ってナイフを投げるか、育ち盛りだからと飯を取るくらいだろう。

「姫さんの声帯を復元しましたー。

と言ってもあるものと脳に思わせ込んでるだけですけどねー。」

「どうゆうことだ?」

「つまりー。今日ボスに話すんですよねー。
だから、打つのめんどうだと思ったので、一時的に脳に幻覚かけました。
ただ、これ術者にもかけられた人にも負担かかるんで、今日だけですけどー」

「ザンザスにはいったのかぁ?」

「ちゃんと了承得ましたよー。
だから今日任務だったはずが、こうやってここにいるんじゃないですかー。」

はじめて、フランがとても良い奴だと思ったかもしれない、それほど今感動している。

「ありがとなあ」

「別に隊長の為じゃないですよー」

そう言ったフランは少し罰の悪そうな顔で少し照れ臭そうだった。

「なあフラン、お前はヘルリングを何故使う?」

「は・・・?なぜって師匠が、」

「そうなら六道骸がいないところではそれを使う必要はねぇだろ」

「・・・強く」

ぼそりと呟いた言葉ははっきりと俺の耳に届いていた。

それを分かってか否かは解らないがフランがまた無表情でいった。

「なんででしょーねー、ミーにはわかりませーん」

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「話せるか?」

そういってボスが椅子に座った。

表情さえ変わってないが、声が優しかった。

「だ・・・大丈夫。」

久しぶりに出した声。

前みたいにスムーズにでるわけではないが、嬉しくて少し涙がでた。

「無理しなくていい。
ゆっくりはなせぇ・・・」

スクの言葉に頭を縦にふる。

ちゃんとつたえるんだ。

優しくしてくれる皆のために

「ヴァリアー邸をでて、真っ先に向かったのは、キャバッネーロファミリーのところ。
ディーノが、このリングのありかをしっていると噂できいたの。
ディーノに話すと、最初は何度も止められたんだ、けど、私の意思は変わらなかった。
この悪夢を、ヘルリングを破壊する。
これが、歴代闇の守護者の願っていたこと。
そして、私が幸せになるためのたったひとつの手段。
そして、私は手に入れた。
何度も薔薇のチェーンを外そうとしたけど、外れなかった。
石だって火だって、炎をありえないほどあげても、どんな方法をしても、壊れなかった。
そして、このリングは思った以上に人に欲されていた。
これを使えば国ひとつくらい簡単に壊せるから、けどこのリングは壊さなきゃだめだったから、戦った。
そして、体が死んでいったの。
ずっと、殺し屋のような仕事をして金を集めて生活してた。
声が出なくなったのは、一年前・・・戦いが終わったら、出なくなっていた。
多分報いなのよね。
皆にだまってでていったわたしへの」





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