傷だらけの終わり

『死ねばいいのに・・・!』

☆★☆★

怖い怖い怖い怖い。

過去の闇の守護者の憎しみの記憶が頭に入ってくる…

ずきり、ずきり、と頭が痛む。

闇の守護者は、嫌われて生きて来た。

どこのファミリーでも、不幸を運ぶものとして、何度も傷付けられ、それを何度も壊した。

脳内が壊れたように痛んだ。

「いやぁァァ!!!!!」

叫んで気づいた、声がで、た…?

その気持ちに答えるようにフラン君が私の横にたった。

「精神の世界なんででるんですー。」

大丈夫ですか?と背中をさすってくれるフラン。

それで思い出す、私は一人で戦ってる訳ではないのだと。

ここではない現実て、スクやベル・・・ルッス姉やレビィ、ボスが戦ってくれている。

「大丈夫。早く行かなきゃ」

「と、いっても。行けそうにないですね…」

前には黒い靄が多数。

「やらなきゃ…」

ボックスを出そうとすれば、フランに止められた。

「ここはミーにまかせてくださいー。
 早く終わらせないと、カス先輩しんぱいしますよー」

そう言って、ボックスを出したフランは、少し止まってから、あ、カエル。とかいいながらカエルをとってなげた。

「…お願い。」

フランが開いたボックスの光とともに走り抜ける。

内部にたどり着く。

そこには、私によくにた人物が座っていた。

《だぁれ?》

「姫よ、」

《なにしにきたの?》

「貴方を助けによ」

《なんで?》

「貴方が苦しそうだから」

《わたし、くるしくないよ?》

きょとんとした顔つきで見てくるわたし。

「大丈夫。私が助ける」

そう言って手を伸ばした。

《キャー!!!!》

叫び狂って、闇の炎を吹き散らかる


それをよけずに、わたしにむかっていく。

痛い、けど今までの闇の守護者はこんな程度の痛みではなかったんだ。

《やあ、やだ。こないで》

「大丈夫。大丈夫だから」

かなり痛む体中を庇うことをせず、わたしを抱きしめる。

《いやぁ!!!やぁ…はなして!!!》

「大丈夫。貴方は…私は大丈夫。一人じゃない。もう皆がいるから。」

《みん、な?》

「もういじめる人なんかいないわ。
 もう私は、人を恨んでいないわ…だから、もう休もう?」

《もう、いいの?》

「えぇ。もう、愛してくれる人がいる。
 だから、もう。もういいの」

《もう、いい。もう。わたし…いらない?》

「えぇ。もう、私は1人で大丈夫。
 ありがとう。今まで、」

《あり、が…とう…どういたしまして》

そう言って、笑ってわたしは消えた…

☆★☆★

動きが止まった、

「お、終わったのかぁ…?」

かなり手ごわい相手だったことは確か…

幹部4人で怪我はないとしても、息もかなりあがってる。

仕方がない、人ではないのだから。

「はっ…終わり?まだやれんのにっ」

そうやって、腹を押さえ笑うベル。

ルッスーリアに運動不足よ、なんて言われ肩を貸され立ち上がっていた。

姫は…大丈夫だろうか?

そう考えていると、光が広まった。

そして、フランに支えられ姫が戻ってきた。

そして、化け物の体が光って消えた…

終わったんだ、姫の・・・闇の守護者の闇が。

俺の胸に飛び込んできた姫のことを抱きしめながら、姫の涙を感じた。

「おかえり」




戻る

- ナノ -