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(プラシド×パラドックス)








「結局無駄死にだったんじゃない?」


 キヒヒ、とルチアーノが耳障りな笑い声を立てる。長く伸びる赤い髪が、フードの下でさらりと揺れた。

「ペガサスも歴代のキング・オブ・デュエリストも始末できずじまい。モンスターを奪ったところまではよかったんだろうけど、詰めが甘いんだよ。タイマン張りゃよかったのに、ムキになっちゃってさァ」

 まぁ気持ちはわかるけどね、と漏らしながら、椅子の上で足を組みかえる。プラシドは、じろりと少年を睨みつけた。真っ白なフードのせいで、表情はよくわからない。笑っているのか、それとも。……もっとも、自分には関係もないし、興味もないことだけれど。


「ま、あいつシンクロ召喚なんて使ってたし。天罰かもねぇ?」


 笑えない冗談だ―――そう思ったが、口には出さない。言って絡まれるのも面倒だった。今はルチアーノに構っている余裕など、持ち合わせていない。
 未来を変えるために。そう言ってこの時代を去り、一人目的を果たすために自分たちのもとを去った彼は、あえなくその命を落とした。元々つくられた命ではあるとわかっていても、キリキリと、胸がしめつけられる。


 ……もしもルチアーノの言うとおり、彼の死が天罰だと言うのなら、何処かにおわす神は、自分にも天罰を与えるべきだった。罰を与えられてしかるべきの彼を、自分は、受け入れたのだから。



―――――――――
プラパラもっと増えるといいと思 う…。



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