未雲様から

※猫ちゃんです。ラブとか、そーいうのではないです。


窓から差し込む朝日が眩しくて、目がさめた。私を抱き込んでいた主人の腕から抜け出す。
くあぁ、と伸びをして自らの毛ヅヤに目を光らせる。うん、今日も完璧。これなら誰に見られても問題ないかな。
私は猫。
名前は、うーん、主人が呼んでくれてる名前はあるけどニンゲンの言葉って分からないからなあ。だから、主人の名前も分からない。でも、抱き上げられて撫でられているとき。私はとても暖かな気持ちになる。まるで、火傷しないくらいに暖かな炎に抱きしめられているみたいに。
ふと背後から布団を動かす音が聞こえ、振り向くと主人が眠たげな目を私に向けていた。
「ん゛ー…ミエリ、カーテン閉めてー、眩しい。」
主人の言ったことはわからなかったけど、また寝るつもりだろうと判断し、右の前足を顔に乗せてやった。お腹がすいた、と一声。
「にゃあ。」


主人が用意してくれたミルクをペロリと舐める。
「に゙ゃっ」
冷たい。笑って見ている主人になんだか気恥ずかしくなって、フイと顔を背けた。


本を読んでいる主人の膝の上に飛び乗った。
「どうしたのミエリ」
そう言って優しく首もとを撫でてくれる主人。気持ちよくて目を細めると、同じように目を細めて笑う主人が見えた。


昨晩と同じように、私を抱きしめながら布団に入る主人。何だか今日は、このまま寝てしまいたくない。腕の中で無理やり体を反転させて、主人の方を向く。
「ちょ、くすぐったいよミエリ」
私の毛がくすぐったかったのか、笑っている主人にむけて。「にゃあ。」と一声だけ鳴いた。ニンゲンの言葉はわからないし、ニンゲンもきっと私の言葉なんてわからないだろうけど。



精一杯のありがとうを込めて
(動きを止めて優しく微笑んだ主人を見て、声が届いたのだと錯覚しそうになった)
(ありがとう、と言われた気がして思わず微笑んだ)




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未雲様から。主人がファイアくん、はい、分かります。ファイアくんこんな感じですどストライク!三万打お祝いありがとうございましたー!