「遅い」


学校の校門に立っていたダークスーツの男に、友人が一言。


「はひー、デンジャラスです!」


と、告げた。














「雲雀さん、どうしたんですか?」


「迎えに来たに決まってる。沢田綱吉が呼んでいるからね」


天使のような京子の笑顔も無視し、突如現れ雲雀と呼ばれた男は不機嫌丸出しで、思いきり溜息をつくと校門前を陣取っている黒い車に視線を流した。


随分と整っている顔の男だ、と内心緊張したが、以前京子とハルを迎えに来た今日とは異なる男も、跳ねた銀髪が美しく言葉こそ乱暴だったが中々の美形であったことを思い出す。


どうやら京子とハルの知り合いには美形が多いらしい。
銀髪の彼の時もそうだったが、これは明日の反応が大変そうだ。
我先にと二人に詰め寄り、合コンのセッティングをせがむのであろう。


ただ、何度頼まれても二人が首を縦に振る事はなかったが。


ふと横に視線を送れば、二人が困惑して顔を合わせている所が目に入った。
何か相談しているらしく、雲雀さんに目を向ければ更に機嫌が悪化しているのが目に見えて分かった。





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