そんな男友達の気持ちなど露知らず、笑顔で対応する美月に。
近付いて優しく頭を撫でる男一名。


「お帰り。今日も無事で良かった」


「雲雀さん!もう私、中学生なんですよ?」


「うん。でも何かあってからじゃ遅いからね」


蕩けるような甘い笑顔と声で接する雲雀。
が、一瞬目を上げると男友達はもう限界だったようで──


「くくく、草壁さん!用事思い出した!ゴメン!!」


「え?」


全力で帰宅してしまった。


「あれ?お母さん、さっき男の子の声がしなかったか?」


「美月の友達ね、用事で帰っちゃったのよ。残念ねぇ」


妻の言葉に、今書斎から出てきた夫・草壁哲矢は溜息をついた。


「皆さん、またですか」


そう。
何度かこうして美月が男友達を連れて来るのだが。
何時もタイミング良く訪問して来る守護者達によって、未だ美月の部屋に入った友達はいない。
勿論、女の子は別だが。





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