葉月は患者の顔と名前を確認した。


“更木剣八”


死神で彼の名前と風貌、そして性格を知らない人間がいたら会ってみたいものだ。
十一番隊隊長で自ら戦闘好きと言い張るこの男が、はたして葉月の看護を大人しく受けるのか。


結果は直ぐに分かることだった。


「貴方が毎日同じ間違いを犯すからです!動くなって言っているのが分からないのですか!?」


剣八はケッと目を逸らす。
頑張れば身体を動かせるからだろう。
だが完全に完治したわけではない身体を動かせば怪我が癖になったり、のちのち何処かに支障が出てくる可能性が高くなる。
それを分かってはいるが鈍る身体を許せないのか、彼は意識が回復した日から毎日のようにベッドを抜け出しては葉月に見つかって戻される、という意味の無い行動を繰り返していた。


葉月は溜息を吐くと、剣八の包帯を手際良く変えていく。
ブツブツと文句を言いながらも機械のように正確に動く腕と指に剣八は目を留めた。


「何ですか?」


「いや、随分と手際が良いな」


葉月は驚き剣八を見詰め、堪らなくなったのか手を止めて笑い出した。















脱色も書いてみたいなと思う時期がありました。
剣ちゃんは勿論ですが、阿近さんとか恋次とか、狛村さんとか。
個人的には、喜助さんが一番好きです!!
中でも剣ちゃんは書いていて楽しい一人なので、是非一作書き上げたいなー。




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