暖かい朝の日差しが応接室に入り込む。
その光の中、羽織られた黒い学ランは確かに特別な感じがした。
たまに現制服のブレザーを着ているところを見るけれど、雲雀さんにはやっぱり学ランが良く似合う。
「ヒバリ、シゴト、カミコロス!」
「馬鹿な草食動物がいたら、ね」
とんでもなく恐ろしい話をしているのに、ヒバードに話しかけている表情はとても柔らかい。
肩にとまった彼に向ける感情を簡単に理解出来る。
「大人しくしてなよ」
『は、はいっ!』
ちらりと振り返られ、向けられた笑顔にドキリとした。
もう、知らないふりなんて出来ない感情のせいで。
──雲雀さんに、惹かれているんだ。
恋愛なのか尊敬なのか、上手く理解出来ないけれど確実に以前より惹かれている。
雲雀恭弥という人に。
熱くなる顔は、今の姿のせいなのかどうやらバレていないようだ。
颯爽と応接室を後にする雲雀さんに、目が離せない。
だからパタリと閉じた応接室のドアに少し寂しさを感じた。
ら。
「ちゃおっす、葉月!」
『えぇ、リボーン君っ!?』