さぁゲームの始まり始まり。
翌日。
早朝から始まる部活に苦労した。
正直、早起きは苦手だし、朝自体、眠くて身体が動かない。
勿論頭も。
それなのに、流石、現役中学生といったところか。
部員達は私の悩みなんて苦にもならないようで元気にグラウンドを走っていた。
──朝練……爽やか少年にでもなりたいのかな。
溜息を吐きながらも、手はやっぱり動いていて、筋肉痛にもならなかったことを考えると、まだ体力は落ちていないようで少し安心した。
アルバイトをしていたためか、極端に体力が衰えたことはなかったが、流石に中学生の体力に着いていく自信はない。
歳とは取りたくないものだ。
「もっと早くドリンクを作れないの!?」
横を見れば、藍場サンが木ノ下サンを怒鳴っていた。
朝から不愉快で仕方がない。
もう一度溜息を吐くと二人に近付く。
「藍場サン、ドリンクなら私が作った物があるわ。それに、今日はアナタの担当じゃなかったかしら?」
私の記憶力が衰えてなければ。
「馬鹿。あんなの建前に決まってるでしょ。それにしてもアンタもドリンク作れるんだ。お腹壊さない?」