(始まりを告げるのは誰だの続き)
初めて来るバトルサブウェイ。
初めて乗るバトルトレイン。
初めて見るポケモンバトル。
初めて触った、男の人の、手。
「オノノクス、ドラゴンテールでございます!」
「シビルドン、10まんボルト!」
「迎え撃て、ドリュウズ!じしん!」
「ランクルス、ひかりのかべで守って」
三者三用ならぬ、四者四用。
ノボリとクダリが攻撃を仕掛ければ、トウコのドリュウズが対応し、その前をトウヤのランクルスがガードする。
しかし、ランクルスの“ひかりのかべ”程度でサブウェイマスターの技を食い止めることが出来るはずもなく、ドリュウズが“じしん”を繰り出す前にオノノクスのドラゴンテールで二匹は吹っ飛ばされた。
「ッ!!」
思わずハヅキは目を反らしてしまう。
一生懸命戦うポケモン達が、傷付いていくことに思考が耐えられない。
――なんでこんな酷い事が出来るの?
ただ、彼等はトレーナーと過ごしたいだけなのに。
横で笑っていたいだけなのに。
「これで終点!シビルドン、ほうでん!」
――駄目っ!!