スクールで同じクラスだった友人と久しぶりに出会った。
適当に入ったカフェのケーキが美味しくて、会社に差し入れようかな、と、零したことがそもそもの間違いだったのかもしれない。


「いや、多分違うやろ」


横からちゃちゃを入れてくるクラウドさんを睨みつけて、溜息を零す。


──分かってる、分かってますとも!


スタッフ専用の休憩室。
分煙対策中のそこで、なにもわざわざ喫煙室から答えなくてもいいだろうに。
先輩だからって勝手に後輩のプライベートに入り込んで来るとは、良い度胸だ、クラウドさん。
そんなにセクハラで摘み出されたいのか、このオッサンは。


気休めに思考内だけでケチを付け終わると、ああ、しっかりと目の前のテーブルに置いてある“差し入れ”用のケーキにもう一度思考を戻した。
結局買ったケーキは二個。
ちなみに部署の先輩用ではなく、ガッツリ上司用だ。


友人の話には続きがある。
彼女は私がギアステーションに勤務していることを知ると、それはもうボス達の6Vオノノクスもビックリな“かいりき”で私の肩を掴み“じしん”にも負けない揺れで攻撃を仕掛けてきた。




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