「シャアアン!」


「こんにちは、シャンデラ!」


モンスターボールから飛び出したシャンデラは頭の炎をハート型にでもしているような、幸せな顔をしてハヅキに抱き着く。
仄かに炎がピンク色に見えたのはノボリの見間違いだろうか。


そんなシャンデラを優しくたくさんなでなでした後、ハヅキは他の子達をきちんとトレーで預かり、奥の検査室へと移動していった。


そんなハヅキの後ろ姿を見送るとノボリは直ぐ近くの椅子に腰を下ろし、普段あまり見ない太陽の下のライモンを見渡した。
自身にはあまり馴染み無かったこの明るさも、ハヅキに会ってから定期検査と称してこうしてポケモンセンターを訪れるようになってからは、たまの息抜きには丁度良い変化になった。


そう、誰がどう見ても……いや本人でも分かる位、今のノボリは以前と違う。


──贔屓、ですかね。


勿論、ポケモンに対してでは、ない。


ぼんやりと遠くの景色を見ながら、ポケモンセンター内で他の客に対応する彼女を見てノボリはギアステーションにはないのんびりとした時間を過ごした。




TOP


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -