全てを曝された名前とは対象的に、ダークスーツのジャケットだけ脱いだストイックな雲雀。
まだ胸元も紫色のネクタイを一ミリも乱していない。
それをちらりと視界に入れて、名前は赤い顔に少し涙を浮かべた。
「ん、どうしたの?」
目元に素早くキスを送り、それを舐めとる。
そんな行為一つ一つに名前は戸惑ってしまった。
言うまでもない。
二十二歳で未だ処女なのだ、それも目の前にいる雲雀恭弥のせいで。
だからこんな風に他人に裸を見られることも、肌に触れられることも、勿論ドキドキする刺激も知らない。
友人達が信じられない程、純潔なまま、今、それを望んだ男の前にいるのだ。
「っ!?そこ、やだっ!!」
戸惑う名前など気にしないで雲雀は名前の下半身に手を伸ばす。
自身の足を間に入れてしまえば、簡単に閉じられなくなったその純潔な場所を、太股からゆっくりと撫で上げた。
こくんと息を呑む。
決して鈍感ではないからこそ、その指が何処を汚したいのか充分理解したから。
「ひっ!」