ハヅキはホグワーツにあってはならない秘密を持っている。
それは教師であるセブルス・スネイプと恋人という仲であることだ。
それを知っているのは一応本人達と相談相手──もとい愚痴相手のリーマス・ルーピンだけ。
ダンブルドアが黙認しているかどうかはさておいて、とにかく生徒達にもその他の先生にも、卒業するまで言うつもりはない。


そのため誰かに相談したくとも中々出来ないし、恋人らしいことなど月に数回出来れば幸運な方。
ハヅキがストレスを溜めるのは当然といえば当然の結果である。
ところが、恋人であるスネイプはそんなことも知らず、更に彼女に追い討ちをかけていた。


「今日もまたハリー・ポッターばかり見ていたんですよ!」


三年前、超目玉有名人であるハリー・ポッターが入学してからというもの、それまでハヅキ以外特別に誰かを気にすることがなかったスネイプが彼に“お熱”と言ってよいほど熱い視線を送っている。
勿論、それが恋愛感情ではないことくらい、よく分かっていた。
よく分かっていたが、好きな人、それも恋人が自身以外の誰かを見詰めていることを黙認出来るほどハヅキは大人ではないのだ。




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