4月30日

『名前君か。よろしくね。近頃めっきり暖かくなってきたね。昨日はひどい雨が降ったようだね。僕は、床に臥せっていたから気づかなかったのだけれど、侍女が教えてくれて、大きな虹を見ることができたよ。名前は見ることができたかな?』

翌日の重虎さんからの返事には首を傾げた。
昨日、雨が降ったらしい。それも、大雨。
昨日は日本晴れだと天気予報でも言っていたくらいの晴れ。
授業中も、バイト中も雨なんて降っていなかったのだ。

そして、何よりも
侍女と言う言葉だ。
侍女??侍女って、なに!?誰!
と、博識でない私には縁もゆかりもない言葉だった。
調べてみてから、今起こっている文通の謎の拡散に触れそうな事実を知り調べなければよかったと少し後悔したのは、また別の話。


『こんにちは。昨日は雨には気づかなかったです。もしかすると、極地的な雨だったのかもしれないですね。虹、私も見てみたかったです。虹はもう随分と見ていません。』


うん、きっとゲリラ豪雨というやつかもしれない。
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