※学パロにつき色々フリーダム
※旧世代とgo世代がごっちゃごちゃ
※学年もごっちゃごちゃ

※なんでも許せる方のみどうぞ

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2年2組の鬼道先生

「今日からみょうじは俺のクラスだ、よろしくな」と言って優しく微笑んだのは、今日からわたしの担任となる鬼道先生だ。初めて鬼道先生を見たときは、ドレッドヘアに変な緑色の眼鏡なんて、とても奇抜な人だなあと素直に思った。けれどその眼鏡から時折のぞく赤い瞳はなんだかとても安心した。転校してきたばかりでこの学校についてはまだよくわからないけど、鬼道先生が優しい先生だということはなんとなくわかる気がした。


委員長の神童くん

教室へ入ると、田舎だったわたしの学校からは考えられないくらいに人がたくさんいた。「今日から新しくここに転校してきたみょうじなまえだ」鬼道先生からクラスのみんなに紹介され、なんだか嬉しいような恥ずかしいような複雑な気持ちになった。「じゃあ神童、校内の案内は任せたぞ」「わかりました」そう言って立ち上がったのはグレーっぽい髪の色をしたおんなの・・・男の子だった。あまりにもきれいな顔をしていたから一瞬間違えそうになったけど制服を見て男の子だとわかった。「神童だ。よろしくな」すごく賢そうだ。「よろしくね」ぺこりと頭を下げて少しだけ微笑む。「・・・ああ」なんだか神童くんの顔が少しだけ赤い気がした。この部屋そんなに暑いかな?


右隣のヒロトくんと後ろの南雲くん

案内された席に座ると、右隣の席に座っている男の子の髪は燃えるような真っ赤な色だった。その男の子がじっとこちらを見つめている。ていうかここの学校の人はみんな美形だと思う。「なまえちゃんっていうんだ」話しかけられた。「うん」「オレ、ヒロトっていうんだ」ヒロトくんか。名前までかっこいい。「よろしくね」「よろしく!あ、なまえちゃんって彼氏いるの?」いねえよ。興味深々に話しかけてくるヒロトくん。「いないよ」「へえ、狙っちゃおうかな」からかわれた。「ヒロトお前、ナンパしてんじゃねえよ」後ろから声が聞こえたから振り返ると、そこにもまた真っ赤な髪の男の子がいた。これまた美形。「だって可愛いんだもーん」からかわれた。2回目。「みょうじっつうのか」「うん」「俺、南雲」南雲くんというらしい。「晴矢はねえ、大胆そうに見えて奥手なんだよ〜」にやにやしながら言うヒロトくん。「うっせえ!」南雲くんがヒロトくんに消しゴムを投げた。どうやら二人は仲がいいらしい。


左隣のリカちゃん

ヒロトくんが座っている方じゃない方を見ると、ガングロの女の子がいた。ものすごくギャルっぽい。「あ、うち、リカってゆうねん」視線に気づいたガングロの女の子が話しかけてくれた。うわ、関西弁だ。生で聞いたの初めてかも。「わたし、なまえっていいます」「なんで敬語やねん!」つっこまれた。「あ、なんとなく・・・?」曖昧に答えてみると、リカちゃんは少しだけ笑って「なまえって可愛い名前やな」私の名前を褒めてくれた。「・・・ありがとう」なんだか仲良くなれそうな気がした。


遅刻してきた不動くん

そういえば、前の席が空いている。欠席だろうか。「ねえ、ヒロトくん・・・」ヒロトくんの名前を呼んだ瞬間、教室の扉が大きな音を立てて開いた。だるそうに入ってきたのはモヒカンの男の子だ。「あの人は・・・?」「不動っていうの。ああみえて結構優しいんだよ」「ふうん」そんな会話をしていると、不動くんとやらと目が合った。「・・・お前、だれ」「あ、転校してきたみょうじです」「へえ」まるで興味がないというように不動くんは前の席にどっかりと偉そうに腰掛けた。怖そうに見えるけど、こういう人が意外と家庭的だったりするんだよね。不動くんのお弁当はたぶん彼の手作りだとわたしは思う。


性別不詳霧野くん

休み時間になったと同時に、委員長の神童くんがわたしの席にやってきた。「校内、案内しようか」神童くんって紳士的だな。「ありがとう」立ち上がると、神童くんがにっこり笑った。「神童!」クラスから出ようとした時、神童くんを呼ぶ声がした。声の主は鮮やかなピンクの髪の女の子だった。「なんだ?霧野」霧野さんっていうんだ。「この問題がわからないんだが」あれ?なんか喋り方が男の子っぽい。「どれだ?」ちらりと問題を見てみると、記号をふんだんに使った数学の問題だった。わたしには到底理解できない。「ああ、これは公式を使えば簡単だぞ」そんな問題を簡単に解いていく神童くん。「そうか、わかった」「よし」霧野さんもきっと賢いんだろうな。「あ、みょうじ、だよな?」綺麗な青色の瞳がわたしをとらえる。「あ、うん」「よろしく」立ち上がって握手を求める霧野さん。・・・ん?ズボンはいてる。「俺は霧野蘭丸だ」男の子だった。ごめん霧野くん。


たぶん遊び人 南沢先輩

神童くんに校内を案内してもらっていると、「ん?神童、女連れか」どこからか声がした。あたりを見回しても誰もいない。「上だよ、上」上を見上げるとなんだか大人っぽい雰囲気の男の子がいた。「み・・・南沢先輩」先輩だそうだ。「?見ない顔だな、その子」あ、わたしの事か。「今日転校してきたので校内を案内してるんです」「へえ、なかなか可愛い子つれてると思ったらそういう事か」先輩が近づいてきた。この人もまた美形である。「名前、なんつーの?」「・・・あ、みょうじなまえです」「・・・なまえ、か」イケメンに呼び捨てにされた。別に嫌じゃない。「メアド交換しよっか」「み・・・南沢先輩」神童くんが横から声を上げた。「ん?」「案内の途中なので」「・・・そうか、じゃ、ナンパはまた今度だな」先輩は妖艶に微笑んで去っていってしまった。「・・・行こうか」「・・・?うん」神童くんに手を引かれた。意外と手、大きいんだなあ。あ、直感だけど、さっきの南沢先輩とやらは女好きだと思う。なんとなく。


仮病(かもしれない)太陽くん

「ここが保健室だ」扉をあけると、先生はいなかった。かわりに、ベッドに寝転んで本に目を落としている人がいた。「雨宮?」「ん?ああ神童か」雨宮と呼ばれたその人はわたしを見て不思議そうに言った。「きみ、誰?」「転校生です」「ふうん、そうなんだ。僕は太陽」「なまえです」太陽くん。どうして太陽くんは保健室にいるんだろう。本、ていうか漫画を堂々と読んでいるけど、まさかサボリじゃあないよね。


副担任の円堂先生

神童くんとの校内探検がおわり教室に帰ると、南雲くんが次の授業は体育だ、と教えてくれた。この学校では男子も女子も一緒に体育をするらしい。体操着に着替えてグラウンドに出ると、体育の先生らしき人が仁王立ちで立っていた。「よし!今日は転校生がいるという事で!サッカーを!するぞ!」声がとても大きい。神童くんに聞いたところ、この先生は円堂先生といって、2年2組の副担任だそうだ。「交流を深めるにはサッカーだ!よし!サッカーやろうぜ!」とても熱血な先生である。


転校生のわたし

最初はすごく緊張していた。こんな変な時期に転校だなんて大丈夫だろうか。クラスに馴染めるだろうか。不安はたくさんあったけれど、この2年2組はみんなとてもいい人ばかりだ。わたしはこれから楽しくすごせそうだ、と一安心した。



2年2組イレブン


こんなにたくさんの人が出てくる話を書いたのは初めてだ
20120131
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