08-1.冥途の道も金次第



 道案内の出来るヒロシを乗せたルーシー一行が前を。その後ろを創介達が走る。勿論その間にも死者の群れはどこからともなく現れては、怒涛のゾンビラッシュを仕掛けてくるのだった。いちいち相手にしていては弾の消費だって早いし底が尽きてしまう。死に物狂いで振り切りながら、何とか目的地を目指す。

 走行中ふと、ヒロシから連絡が入ったので創介が電話に出る。

「もしもしこちら大統領……」
『正面突破は避けましょう。警備が手薄な裏口があるようなので、そちら側に周ります』

 創介のいつものノリでかましたギャグもあっさりかわされてしまったらしく、用件だけを告げられるとブチっと切られてしまった。

「……あ、正面は避けるそうです」

 創介が言うと、ハンドルを握り締めていたミミューが頷いた。

「賢明だね。あそこの駐屯軍は飛びぬけてガラの悪いのばかりだって言うよ、人手不足で急遽ろくな審議もなく集められた連中ばかりらしいからね。何たってゾンビより話が通じないんみたいだから」
「ゾンビより? そりゃ重症だ……」
「けど裏口にだって巡回している奴らはいるでしょう……それをうまくよけていかないと」

 セラが被せるように呟いた。ゾンビ達の強襲を掻い潜り、それぞれ二つのパーティーを乗せたその車が鬱蒼と生い茂った木々の中へと一旦停止する。

「……あそこか」

 車から降りるなり、先に待機していたヒロシ達に身を低くするよう言われた。腰を屈めながら何とか合流を果たす。双眼鏡を覗きながらフジナミは見張り達の動きを見つめているようだった。

「どう? フジナミくん」
「あう〜。駄目ねえ。全然駄目なのね、行ったりきたりでグールグルよー……数はそこまでいないのにー」

 相変わらず緊張感に欠けたペースのフジナミだったが、今ではその緩さが何だか心強いほどだ。

「仕方ありませんね、ここは強行突破――」

 ヒロシが立ち上がろうとするのを創介が慌てて止めた。

「まあまあ! 待て待て。何でも暴力で解決は良くないっ」

 立ち上がるヒロシを無理やり座らせて創介が今度は立ち上がった。

「……ちょ、創介くん!?」
「ンッフッフ、まあちょっと待っててよ。作戦その一ぃっ!」

 創介は駆け出すと、手前を巡回していた戦闘服にヘルメット、ヘッドギアをそれぞれ着用した男二人組みにこそこそと近づいた。

「な、何考えてんだあの馬鹿はっ――」

 セラが慌てて飛び出そうとするがミミューがそれを押さえる。

「しっ。僕らまでいるのがバレたらマズイ。ひとまずここからでも十分助けに入れる距離だ、様子を見よう。何か考えがあるんだよ、創介君なりに」
「し、しかし……」

 何せ創介なのだから不安になるな、というのも無理な話だ。セラがミミューになだめられるままに腰を降ろした。




バタリアンの伝説の吹き替えが
DVDとして出るそうだ! うぉおお!
噂には聞いてるけど吹き替えはもうほぼ
伝説と化すくらい酷いらしい。
ネタ的な意味で。
翻訳が既にネタとして語り継がれているので
あれを日本語にすると相当な事になるのは
目に見えているよね。
わくわくすんなw




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