※ふと思いついた設定で好き勝手に書き殴るだけ 色んなRPGに影響を受けた感じの話 ▼前置き 世界は、チェインと呼ばれる力に満ちている。 チェインとは目に見えるものではなく、水や空気、炎や大地などの自然を支える力の要素である。チェインが豊かであればある程世界は潤い、また、貧弱であればある程荒廃していく。要は、チェインが世界を支えていると同義なのだ。 ある時、チェインが減少し世界が荒廃していった。 その最中に、左胸に時計のような刻印を持って生まれてきた子が一人居た。 彼は『世界を救う選ばれし契約者なのだ』という神託を受け、やがて彼は神託に示された旅路を目指し旅立った。 そして彼はついにそれを成し遂げ、世界は再び潤いを取り戻した。 人々は喜び、彼を讃えた。 しかし、旅以後彼は姿を消してしまった。故郷にも、戻っては来なかった。 けれどもやはり人々は彼を讃えようとしたため、彼の話を後世まで伝えていこうとした。 それが、救世主ジャック=ベザリウスの物語であり、実際に後世まで語り継がれることとなる。 そして100年後、再び世界は荒廃し、また左胸に刻印を宿した一つの命が生み落とされる──。 ▼キャラ設定 オズ…左胸に刻印がある。 神託を15歳の時に受け、弱冠15歳にして旅立つことになる。 生まれは田舎の小さな村で、救世主の再来として大切に育てられた。立場におごることもない朗らかな性格で落ち着いている部分もあるが、悪戯好きで子供らしい歳相応な面も。 幼い頃に流行り病で両親を亡くし、実妹のエイダと叔父であり村の村長であるオスカーと暮らしている。 立場柄、誰かを助けるなどのことについて自己犠牲心が強く、それが当たり前だと思っている節がある。 アリス…オズが次に向かうべき場所を示し、誘うために神託と同時に遣わされた案内役…なのだが、地上に来て早々バスカヴィルに襲われる。 そこを運良くオズ達に助けてもらったが襲われた際に力の核を奪われ、力と記憶の大半を失い不完全なため、オズを導くことが出来ない。 人型ではあるが人間ではなく要素であるチェインの塊のような存在。 不完全ながらもオズをサポートするが空回り気味。 口より先に足が出るタイプ。 エリオット…国の首都であるレベイユに居住する貴族ナイトレイ家の次期当主。まだ若いために反対する声も多く、正式に継げないでいる。 なので周囲を認めさせるために、オズの旅路に同行することを周囲の反対を押し切って、ナイトレイ現当主に頼み込んだ。そこからオスカーに話を通してもらった。 オズとはそこまで歳は変わらないが剣の腕は中々のもので、現当主にそこを認めてもらって同行を許してもらえた。便宜上、表向きはオズの護衛となっている。 口は悪く愛想もないが、実直でナイトレイ家に誇りを持っている。 オズが見せる後ろ暗い自己犠牲的な態度が気に食わない。 ギルバート…オズと同じ村で育ち、兄弟のような感覚。語り継がれたジャック=ベザリウスの話のように、オズが将来旅に出るのを理解しているため、幼い頃からオズを心配し、旅に同行できるように知識を付けたり戦闘能力を身に付けようと努力していた。 実はエリオットと義兄弟で、ギルバートは愛人の子であるために田舎でひっそりと暮らし、エリオットは嫡子故に街で育った。ギルの実母は既に亡くなっている。 エリオットとギルバートはその辺りの理由により、少し確執がある。 リーオ…レベイユの図書館の司書をしているが、その他に教会や各分野の事務業にも精通している。エリオットの友人。 読書好きで知識豊富。 シャロン…レインズワース家のお嬢様で、旅には同行しないが救世主一行のオズ達のバックアップを勤める。 ブレイク…シャロンの従者であるが、立場の割に慇懃無礼に振る舞うことが多々ある。バルマ公とは馬が合わないらしい。 バルマ公…質、量共に世界一の蔵書を抱える謎多き人物。偏屈だが知識が尋常ではなく、ジャック=ベザリウスの話に関しても多くの情報を持ち、アリスの力が不完全な今、彼を頼らざるを得ない。 −−−−−−−−− ▼エリオットと初対面 足元の草を踏み締めるたびにざくざくと音を立てる。覆い茂った茂みを掻き分けて抜け出てみれば、正面からふわりと風が吹き抜けた。 視界一面に広がる空とその下にあるオレの村。オレは丘の下にある村を視線だけで見下ろす。洗濯物を干しているお隣の家のおばさんや、広場で駆け回るオレより年下の子供達。会話に勤しむおじさんや、配達仕事をしているお兄さん。いつもいつも、当たり前だと思っていた光景。 ひたすらその穏やかな光景を目に焼き付けるオレの頬を、さわさわと穏やかな風が撫でていった。 もうすぐ、旅立つのだ。ここから。 胸に込み上げる一抹の寂しさにオレは目を細める。 「…………………」 エイダにも叔父さんにも、しばらく会えなくなる。 その意味をきちんと噛み締めてほうっと息を吐いたその瞬間、がさりと突然背後の草むらが音を立てた。 「………!?」 突然の音にオレは慌てて振り返る。しばし茂みが揺れたと思ったら、先程オレが通り抜け出たその場所からザッと黒い影が飛び出してきた。 ──否、黒い影ではなく、黒いマントを羽織った人物が。 風にマントを遊ばせながら、オレを見据えるその人物はオレとそう変わらないぐらいの少年だった。 「……お前が、オズ=ベザリウスか」 オレをまっすぐに見据える青い瞳の少年は、低い声ではっきりとそう告げる。彼の耳で瞳と同じ色をしたピアスが煌めいた。 オレは突然現れたこの人物に完全に気圧されていたので、瞳をしばたたかせた後でゆっくりと口を開く。 「そう、だけど……?」 確かにオレがオズ=ベザリウスだけれど。 訝しげに見つめ返すオレを審議するかのように、上から下まで不躾な視線を寄越した彼はぐっと眉間に皺を寄せてぼそりと。 「……ガキじゃねえか…」 「…………は?」 思わず半目になって眉を寄せたオレに、そいつはチッと舌打ちしてきた。そして目を伏せて忌々しそうに吐き捨てる。 「聞こえてやがったか…」 「聞こえてましたけど!?ってか、お前こそ誰だよ!人に名前を尋ねる時は自分が先に名乗るのが常識、だろ!」 わざと『常識』の部分の語調を強くして噛み付くと、出会い頭に失礼極まりないそいつはオレを一瞥してふんと鼻を鳴らした。 「やかましい。ちょっとは黙れよ、ガキ」 「な……っ」 なんだこいつ。めっちゃくちゃ失礼だろ。ガキって言うけど、見た感じお前だってオレとそんなに変わらないだろ!ってかお前誰だよ! 思わず絶句していると、そいつは眉間の皺をそのままに再びオレを見据えて、朗々と口を開く。 「いいか、俺はエリ、」 「エリオット!?」 「人が今まさに名乗ろうとしているのを遮るんじゃねえええ!」 名乗りを遮られたそいつが怒号を上げた。 名乗りを遮った第三者は、エリオットと呼ばれたそいつの背後の茂みから見慣れたウェーブがかった黒髪を覗かせている。がさりとさらに茂みを掻き分けている姿勢のまま、金色の瞳を驚愕に瞠らせていた。 「ギル!」 オレが呼び慣れた愛称で呼ぶと、ギルはオレに気付いてホッと表情を和ませる。がさがさと茂みから出て、オレのところまで歩み進めてきた。 「ああ、オズここに居たのか。そして……エリオット、久しぶり」 ぎこちなく笑顔を浮かべて、エリオットに向き直る。当のエリオットはぎょっとした表情でギルを食い入るように見つめた。 「ギルバート…!?」 ギルのファーストネームを淀みなく言った彼の声は、やはり驚愕に揺れている。オレは二人を見比べながら目をしばたたかせた後に首を傾げた。 「…ギルの知り合い?」 「…いや、知り合いと言うか、」 「きっさま…よく俺の前にノコノコと…!」 尋ねたオレに答えかけたギルの言葉を遮り、エリオットが低く唸る。ふとエリオットがマントの中に手を入れ、カチャ、とエリオットの黒いマントの下にある剣が露になった。 「えっ」 「我が剣の錆にしてくれる!そこへ直れ!」 迷いなく黒い剣を抜き放ち、そう怒号したエリオットは眉をつり上がらせてギルに斬り掛かろうとこちらに向かってくる。オレは思わず後ろに飛び退き、ギルはギルで躱していた。 「ちょっ、エリオット!剣を収めろ!」 「うるせえええ!」 ※しばらくしたら落ち着く ※それまでは逃げ回るギル ※オズは状況について行けず傍観 ※エリオットはオズが神託を受けたと聞いて馬を走らせてレベイユからやって来た ※オスカーの家に行けば、『オズは丘の上に居る』と言われたので会いに行けば… ※ガキだった ※マジかよこれが救世主とか世も末だなとか思ったエリオット ※おまけに嫌いな義兄まで現れる始末 ※落ち着いたエリーはオズとギルと共にオスカーの家に ※ここからは会話文のみ 「では、改めて自己紹介といこうか。…さ、エリオット君」 「……俺は、エリオット=ナイトレイ。オズ=ベザリウスの護衛役として旅に同行する」 「護衛って…。ぶっちゃけお前だってオレとそう変わらないだろ…!お前だってガキじゃん」 「なんだとてめえ!」 「なにさ!」 「ああもう喧嘩しない!ギルも離れてないで止めなさい」 「いや、また斬り掛かられたらさらに収拾つかなくなるんで…」 ※なんというドタバタ ※正直前置きの時点で厨二病全開設定で恥ずかしすぎて軽く死ねる ※実際まだまだ語りたいけれど長いのでこれぐらいで終わりにしときます ※書きたいなら長編で書けよ、と思われる方も居るかもしれませんが、これをがっつり書き出したら三年かかっても完結できない自信があるのでやめておきます ※続きが気になる方は一言どうぞ ※会話文のみのmemo連載でも(ry ※以上は全て私の戯言です流しておいてください back |