※研風大前提

※2期adult三人組が知り合いっていうめちゃくちゃ捏造設定

※年齢差とか 知 ら な い よ





練習中いきなり目眩がして、くらくらして俺はその場に倒れた。
最後に見たのは必死な表情の半田とシャドウ。後で俺を医務室に運んでおいてくれと言うことも出来ずに俺は意識を手放した。




次に目が覚めたて見えたのは、

「研崎、様…?」

正面に驚いた顔をした研崎様。
…の、はずだが。何かがおかしい。

研崎様が…若い?

俺の知っている研崎様より少し小さく、目も少し大きい。何だか純粋さがある。
服装は白いワイシャツに黒いズボン。何処かの制服のようだ。

「今…俺を研崎『様』と呼んだのですか…?」

雰囲気の違う研崎様は自分を指差して心底驚いたように目を丸くしていた。
声は確に研崎様のものだったがトーンが少し高い気がする。
そして気になるのは研崎様が私、ではなく俺と仰った

なんだ、どうなっているんだ。

そもそもここはどこだ、俺はどうしてこんなところにいる
回りを見渡せば机、椅子、黒板、ロッカー…どこかの教室のようだ。

とりあえず今の状況を目の前の研崎様に聞こうとして口を開いた。

その瞬間、目を輝かせた彼に肩をがっしりと掴まれた。

「やはり君は私の守護神なのですか?!」

「は?!」

ちょっと待ってください、意味が分かりません研崎様!
ますます状況が飲み込めなくなった俺に、バンッとドアの開く音が響いた。

「ざっきー!!マジで守護神召喚成功したのかい?!」

ハイテンションで入ってきた男性。あれ、彼もどこかで見たことが…

「ざっきー呼ばないでください、財前」

冷たく言い放す研崎様。若い研崎様はどうやら無表情クールキャラのようだ。
普段の笑顔の研崎様も素敵だけどこんなひと味違う研崎様もかっこいいな、と思った。こんな俺はそうとうのろけてるのだろう。
あれ、研崎様が言った財前って…

「財前大臣?!!」

思わず叫んでしまった。
言われてみれば似ている。やはり彼も若くなっているようだ。

「え、大臣?私が?」

「財前が大臣など…どんな廃れた世界だろうか」

「酷いよざっきー!!…とにかく本当に彼女が守護神なんだ、凄い可愛い!しかし不思議な服を着てるね」

財前さんに頭を撫でられる。
いやいやちょっと待て、確にこのぴちぴちユニホームが不思議と言われるのは変ではないけど

「俺は人間です!!そんでもって男ですから!!」

「え、」

俺の必死な叫びに二人は固まる。その時、別の人が教室に入ってきた。今度は女性だ。

「貴方たち何をやって…」

その人はこの様子を見るなり鞄をボトリと落とした。
あれ、髪の毛が短いけどこの人は…。

「瞳子監督…?」

「ちょっとおおおお男二人で可愛い子を連れこんで何をしようとしてたのよおおおお!!!!」

誤解だ!!と叫ぶ二人を彼女はお構い無く殴り倒してしまった。…怖い




「ごめんなさい、大丈夫でした?」

「あ、はい。俺は大丈夫ですが…」

床に転がっている二人が心配だった。三人は見た目から高校生だと俺は判断した。
そうだ、一番の疑問を聞かなくては

「ところで、ここでは今、西暦何年ですか?」

「何年?え、今年は――」


聞いた年に驚愕した。
俺の住む時代より約十年前じゃないか!!

その事を目の前の若い瞳子監督に話した。

「なんですって、十年後から来たと言うの?!まさかそんなことが…」

「いや、十分に有り得る事でしょう」

倒れていた研崎様はムクリと立ち上がり言った。その横で財前さんも体を起こす。

「そーだよね、魔法陣書いてそっから出てきた少年だからな。何があってもおかしくないぞ」

「そもそも彼女…彼は俺達の名前を知っていました」

「魔法陣て…貴方たち何やってたのよ…」

「ざっきーの守護神を呼び出してみようと☆」

「楽しそうだったから。好奇心ゆえです」

「…この万年中二病共が!!この同好会はそんな目的じゃ無いわよ!!」

ばこし、と鞄で二人の後頭部を殴る瞳子監督。昔はこんな怖い人だったのか…

そうか、要は俺はタイムスリップしたのか。なら今起こってる状況も納得できる。
まさか三人が友人同士だとは。昔の三人が、若き研崎様が見れてなんだか嬉しい。

「ところで三人はどういう関係で…?」

「…私達は空手同好会なの」

「ええっ?!!」

驚きを隠せない。三人とも空手やってたのか、そんな話は一回も聞いたことがない。

「今日はいませんが浦辺さんもいます」

浦辺…リカママの事か。凄いメンバーだ。

「ってもメンバー少ないしただの厨二の集まりだけどね☆」

「それはあんたらだけでしょう!!」

「吉良さん、口が悪くなってますよ」

「瞳子ちゃんはもっと女の子らしくするべきだよー」

バキッ、という音が二回響いた。痛そう。

「ごめんなさいね、こんな馬鹿たちのせいで巻き込まれて」

「あ、いえ…」

「ところで君、名前は?君は俺達とどんな関係?」

「俺も未来の事に興味があります。お話を伺っても良いでしょうか」

そうだ、彼らからしたら俺は初対面でしかも未来人なんだ。
とりあえず珍しい存在なんだ。確に未来人が来たら誰でも驚くよな。

「はい、俺は風丸一郎太です。えっと…」

こういうのは具体的に話してはいけないんじゃなかったっけ?未来が変わってしまうとかなんとか、よく漫画などで見る。

「財前さんは国の皆を助けていますよ。瞳子監督…瞳子さんはサッカーのチームの監督をしています。俺もお世話になりました」

「私が…監督…。しかもサッカー?」

「俺ってもしかして有名人?!!」

「ある意味、国では一番」

「凄い!!ねえねえ聞いた?今の聞いた?!」

つんつんぐりぐりと研崎様の頭をいじる財前さんと嫌そうな表情をしている研崎様、なんだか楽しい光景である。二人とも仲がいいんだろうな。

「うるさいですよ。…俺はどうなのでしょうか」

好奇心に満ちた目で研崎様に見つめられた。
なんだかいつもとは違う可愛らしい感じがするけれど、やはり本質的にかっこよくてドキドキしてしまう。
どうしよう、何て答えれば良いのだろう。俺の恋人ですなんて口が裂けても言えまい。だからといって現状を説明するもの難しい。
そんなことを考えながら研崎様の顔を見ていたら惹かれてしまい、顔が赤くなってしまった。

「…風丸君?」

黙り込んだ俺の輪郭を心配そうな表情を浮かべながら綺麗な指先でなぞる。
本人は無自覚無意識なのだろうけど俺はその感触にぞくりとしてしまった。しかも顔が近い、なんて罪な人なんだ。
いけない、早く離れないと身がもたない。

「研崎様は、俺と一緒にいますよ」

「私が、君と一緒に?」

「様付けして呼んでるからきっと深い縁なんだろうね、どんな関係だろうな」

きょとんとする研崎様とにっこり笑う財前さん。
俺は一応誤魔化すように笑うしかなかった。

「未来にもいろんな事情があるのでしょうね、まあ私達は詳しく聞かない方が良いのかもしれないわ」

瞳子監督の話を聞いて少しホッとした。これでこれ以上追求されないだろう。

「えー」

「えー、じゃないわよ。問題は可愛い風丸君をどうやって元の時代に帰してあげるかよ」

そうだ、俺は帰らなくては。ダークエンペラーズの皆が待ってる。きっと研崎様も。
過去に興味はあるけど、まず帰ることを考えなくては。
…あれ、今可愛いって言いました?気のせいですよね?

「でも今日はもう遅いぞ、考えるのは明日にしようぜ」

窓の外は濃いオレンジ色だった。

「泊まる場所もないでしょう、良かったら俺の所に来ませんか」

「えっ?!」

過去の研崎様の家に、泊まる?好奇心をそそられ、なんだか申し訳ないけど嬉しく、楽しみ。
だけどそんなこと素直に言うわけにもいかず返事に困った。
俺の様子を見て研崎様が一言付け足す。

「あ、気にしなくていいですよ。元々君は私が呼んでしまった存在なのですから。私が責任を取ります」

いや、気をつかっている訳ではないのですけど。戸惑う俺に瞳子監督と財前さんは

「じゃあ研崎に頼むわね」

「良かったな二人とも!!ざっきーが羨ましい…」

そう言った。すでに決定事項のようだ。

「え、…よ、よろしくお願いします」

俺は研崎様に頭を下げると、無言で大きな手に頭を撫でられた。温かい手、優しい感じが胸を焦がす。
どうしよう、いちいちドキドキしてしまう。嬉しいけどこれはまずい。

「…まずはその服をどうにかしましょうか」

「とりあえず俺たちの制服かジャージか着せようぜ、少し大きいけど」

ぼんやりしていたら二人に服を脱がされていた。

「え、ええっ?!」

「あら、私は見ない方がいいかしら?じゃあ先に失礼するわね」

瞳子監督はさっさと外へ出ていった。



あのユニホームを脱がされ、研崎様のジャージを着せてもらった。少し大きくて、研崎様の変わらない匂いがして気持良い…って俺は何考えてるんだ、変態じゃあるまいし。

「んじゃ、今日の鍵は俺が預けてくるよ。ばいばーい☆」

「礼を言います。じゃあ行きましょうか風丸君」

研崎様に手をぎゅっと握られた。

「?!!…はい、」


これからのお泊まりに少し期待をしてしまいそうだった。

過去に来ても研崎様は研崎様。

俺の大好きな研崎様と何も変わらないのだ。





…続く?




ーーー
※続きません。
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