‐お兄ちゃん‐
スケットダンス
藤椿
「なあ椿ー」
「何だ」
「お前ちょっと俺のこと“お兄ちゃん“って呼んでみろよ!」
「は!?い、嫌だっ!断る!」
「はあ〜!?お前弟だろお?普通弟ってあにきのことお兄ちゃんって呼ぶだろ?」
「なっ…なんで今さらそう呼ばねばならんのだ!い、いつも通りでいいだろ別に!」
「………いいじゃん2人っきりなんだし。」
「あ………ん、やめ…」
「………なあ」
「はぁ…なんだ………?」
「お兄ちゃんって呼んでみろよ」
「っ………なん、でそこまでこだわるんだっ!」
「いやぁ…まあ、別に?大好きな弟に?呼ばれたくなった?みたいな?」
「っ!!おろかもの…」
「なあー呼んでよ椿ー」
「わ、わかった。」
「え!まじで!?」
「そのかわり、僕からも一つ条件を出す」
「あ?条件?何?」
「その………」
「うん?」
「ふたりのときは………けと………んでくれないか………?」
「あ?聞こえねえよ。」
「だから、ふたりのときは………さ、佐介と………呼んでくれないかと言ったんだ!」
「…………え、あ…………うん。」
「なんで貴様が照れるんだ!」
「だって照れるだろお!?」
「それならボクだってさっき同じ思いをしたんだ!」
「あ………なんかごめん」
「いや………わかればいいんだ…」
「……………」
「……………」
「なあ」
「何だ」
「お兄ちゃんって呼んで」
「なっ…!?貴様まだ言うか」
「佐介、」
「!!」
「………あ、駄目だこれ超ハズカシい………」
「……………」
「な、何見てんだよ!!俺言ったんだから、さ、佐介もさっさと言えよ!!」
「いや………その………」
「何照れてんだよ!」
「だ、だって!………」
「佐介」
「ん…お、おに………おに、い、ちゃん……………」
「………そうだよ、最初からそう素直に呼びゃあいんだよ………」
「………うん。」
なんだこれ…