※いきなり始まって途中で終わります・・・ 「ゆっくり…腰を落として」 ベッドに横になっている木手を跨いで、片手を胸に着く。 もう片方は勃ち上がる欲塊に添えて。 言われた通り、腰を降ろそうとするのだけれど。 涙が溢れて、腿が震えてくる。 「知念クン…大丈夫。これはね、等価交換だよ。さっきも言ったでしょう」 「…でも、やっぱり、」 短い言葉を吐くのさえ、辛いくらいに。 涙を拭う余裕も無い程、興奮しているのに。 「木手、わるい…ほんとに、ごめ…」 「どうして謝るの。俺は嫌じゃないよ…知念クン。君が出来ないなら、俺がやろうか」 上体を起こし、木手の掌は知念の腰に当てられる。 「いくよ、」 「ま、待っ…き――ッッ」 逃げる腰を追う様に。 散々、潤滑剤で慣らした後孔を凶器が貫いた。 それでもうまく拡がって咥え込んだ知念の蕾は、切れもせず、初めてとは思えない順応をしている。 知念は木手の肩口に顔を埋め、シャツに涙を染み込ませた。 挿入した瞬間、知念は果ててしまった。それを見たくなくて、見られたくなくて。 流石に驚いた木手は落ち着かせる様に知念の背中を摩る。 「だい…じょうぶ…?」 「う…ぅ…っ」 「今のでイったの…?」 呆然として、思わず聞いてしまったが、言ったと同時にビクン肩がと跳ねたのを受け、傷付けてしまったと後悔した。知念は夢魔の血が流れている事を、あまり快く思っていないのだという。 「…まだ足りないでしょう?」 「…き、て…気持ち、悪いだろう…初めてで…こんな…」 「驚いたけど、不快ではないよ。感じ易いんだね…沢山感じてもらえるなんて、嬉しい事だ」 頬擦りすると、知念の肩口の傷が目の前にある事に気付いた。 それは先程つけたものだった。 自分が、助けてもらう為に必要だった。 ――知念の血を、甘く感じた。 それこそ驚いた。やはりそういう一面を持つのだと、多少絶望もした。 「大丈夫。知念クンは一人じゃないよ。俺が手伝ってあげるから」 彼がここまで苦しんでいるのは、人間でもあるからだ。 道徳を学び、性の乱れは淫らな事だと理解しているから自分が許せなくなる。 木手は傷口を舐め上げ、もう瘡蓋で覆われている箇所を刺激した。 「ん…」 「動くよ…?」 傷が広がらないよう、ちゅ、と軽く吸うだけに留め、腰に腕をまわす。まだ硬度を保つ木手のモノは知念の中を容赦無く割り開き、そのぴったりと包む肉に快感を得ずにはいられなかった。 一度として男との経験は無いが、もしかすると知念程同じ男を喜ばせる事が出来る者は居ないのかもしれない、と、ぼんやり思う。 抽挿に合わせて心地良く蠢く内部は、意識してやっているものではないのだろう。夢魔の子故に授かった技巧と言ったところだ。 「く…っ、知念クン、辛い?」 「っ、へ、平気、だ…ッ」 「それじゃあ…俺の肩に手をついてみて…」 動きを止めて、両腕を肩の方へ持ってきてやる。知念は言われるまま手を乗せ、漸く身体を起こした。 「また泣いてる…」 木手は表情を曇らせて呟いた。途端に首を振った知念は言い難そうに唇を噛み、頬を拭う。 「やっぱり、痛い?」 「…ちが、違う……」 「じゃあ、どうして?」 「…きもち、いい…から、」 少し上にある知念の顔を見つめつつ、木手は目を見張った。 確かに知念は肩で息をし、顔を紅潮させているが、そこまでの快感を、木手は想像出来なかった。 途中ですが、おわり |