※一応R-18。 ※越知さんがいつもより別人かも。 「もーっ月光さぁん!」 甘えた声を出す毛利に何か返したいが、今それどころではなかった。 ぴとりと当てた熱い切先に手を添えて荒く吐いた息でいっぱいになる。 ぬめりを帯びさせ、充分に準備したそこは、硬く質量を増した毛利のものの挿入にも耐え得るだろう。 俺さえ我慢をすれば、だが。 初めてではないのだから、どんな衝撃が待っているかは理解している。 それでも俺は震えていた。 皺になったシーツに膝をついて、低くした腰のまま、上着の端を銜えていたが、それは唾液を吸って落ちた。 「これ生殺しっちゅーんやないですか?」 「っ…はぁ…っ分かっては、いる、が」 「誕生日に俺の夢、叶えてくれるって言うたやないですか」 「… ひ、っい、言った…っ」 あれは日を幾つ数えて遡ればいいか、ああ、とにかく少し前にもうすぐ誕生日だなという話をして、そこで約束したことだ。 毛利は俺と性交の際、騎乗位をしてみたいとはっきり口にした。そして説明されて眩暈を覚えた。 その行為そのものも俺にはまだ赤面ものであるし、慣れていない。 それなのに。一番ラクだと言われた体位でもかなりきついというのに、だ。 俺は出来ないと返した。毛利は体格も良く、華奢ではない。だがどれだけがっしりしていようと、俺とは差がある。 身長がある分体重もあり、力が抜ければ支えられもしないだろう。だから不可能だと言った。 『ああ、それなら月光さんが動けばええんですって!浅くでええし!ねっ』 どれだけ執着するんだとも思ったが――それが何より欲しいと言うのなら……俺はやはり甘い。 結局それで頷いてしまったから、今こうなってしまっている。 自分で自分を支えているから毛利に負担は掛かっていないだろう、その点はまだ良い。 しかし挿入してしまったら……そう考えると難しかった。 要求は、先だけで、擦る。上下すればいいだけだ。 だが――。 「もう、り…っ動けな…っ」 入ってしまったら自分を支えるのが困難になってしまうかもしれない。それでもし毛利が怪我でもしたらと思うと。 それともう一つ。 俺は大きく息を吐いて声を再び絞り出した。 「恥ずか、し…っ」 羞恥の極みに思わず言うと、毛利は呻き、とろりと色のない滴で余計に俺の後ろを濡らした。 寿三郎おめでとう!(の、つもり) |