ユウジと | ナノ

財「ユウジ先輩、こんなところで寝たら駄目ですて。部室の鍵閉めなアカンし」

ユ「あ?」

財「いや、あ?って」

ユ「もうそないな時間かぁ…ま、でもだいたい完成したしええか」

財「何?まさか自分で作るんすか?」

ユ「せやで。デザインから仕上げまで全部俺」

財「へぇ。今度の衣装かなんか…」

ユ「誕生日のプレゼントやろ」

財「は?誰の」

ユ「お前の!何を知らばっくれとんねん」

財「先輩が、俺に?」

ユ「なんやその言い方」

財「や、なんでかなって…」

ユ「なんでて…」

財「贈り物は嬉しいし、有り難いですけど…服選んでくれるんやったら安いのもありますやろ。むしろ作る方が高くつくのに」

ユ「…」

財「俺なんかの為に」

ユ「…悪いか」

財「いえ」

ユ「なんかとか、言うなや…俺の方がグサっと来るっちゅーに…」

財「あ、ユウジ先輩、それ自分に合わせて計ったりしてます?」

ユ「ああ、だいたい同じやろ」

財「俺の方が座高低いんで」

ユ「知るか!なんでそんなに可愛くないんや!」

見立て
2012/07/27