案外悪くない | ナノ

千歳「銀さん。やっぱ俺のこつ気にせんと、財前にプレゼント渡して」

銀「いや、ワシのは大した洒落っ気もないし、あまり喜ばれへんと思うしな…」

小石川「どないしたん二人とも。背中丸まっとるで」

金太郎「財前が誕生日やからってプレゼント買うたんやてー」

小石川「おお。何か困ることでもあるんか?」

千歳「俺んはウッドビーズのブレスレットで…」

銀「ワシのはお世話になってる所で買うた数珠なんや…」

金太郎「ワイには何がアカンのか分からん」

小石川「被ってるからやんな?どっちも腕に着けるやつなんやろ」

千歳「うん」

金太郎「被ってもええやん!二つも貰えて嬉しいだけやで!」

小石川「銀は繊細そうやから分かるとして、千歳がそないなこと気にするなんて珍しいな」

財前「俺、嫌なんて言いませんよ」

金太郎「おわ!急に出てくんなや!」

財前「やかましい」

小石川「聞いてたんか」

財前「まあ。…有難う御座います」

千歳「え?」

銀「ん?」

財前「せやからプレゼントなんでしょ?下さい」

金太郎「うじうじしとってもええことないで!」

千歳「俺そんなにうじうじしとったと?」

金太郎「してた!」

千歳「うう…恥ずかしいばい…」

小石川「銀もそないなこと気にしとらんで。な」

銀「財前、おめでとう…」

金太郎「あー!な、ケンちゃんは何か買うたん?ワイ何にも用意してへん…」

財前「こういうのは気持ちやで。ってあの部長なら言うと思うわ。皆おおきに」

案外悪くない
2012/07/22