ネタ | ナノ

俺は怒っているわけではない。
胸に頬を預けている種ヶ島の髪は色が抜けていてパサついて撫でてもたいして気持ち良くもない。
それでも撫でてしまう。愛しく思うからだと信じていたい。今だけでも。

皮膚のくっつく感覚に顔をしかめるでもなく、しばらくその状態を堪能した。

眠って――いや、気を失ってしまったのか。
体内に今もまだ居続けている種ヶ島の一部。そのままでよく意識をやれるな、とも思うが好きでそうしてはいないんだろう。
こいつから誘ってきたのだから。
身体を擦りつけて来たときは確かに勃起していた。

「おい……そろそろ、起きろ」
「……んぅ、」
「乾いてきちまったから、抜くのキツイし。な?」

優しく声をかけてやれば気だるげに頭をもたげ、薄っすら開いた目が俺をとらえてため息のように呼吸をした。

「えー……なんやこれ、俺竜次に乗っかって寝てたん…?サイテー…」
「最低だけど仕方ねーわ。体洗ってくるからそっと退けし」
「やめたないよー」
「やめんだよ。で、寝る。明日も練習だろ」

いつになるかわからない、明日の練習のあとかもしれない。
けれどまたこの機会はあるはずだ。俺が許しているうちは。

また頭を撫でてやると種ヶ島も俺の毛先に触れて気持ち悪いくらいに微笑み、身を起こそうとようやくベッドに両手を着いて起き上ったのだった。


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最近この二人によく触れるので。種曲もいいなと思い始めました。
疲れて寝ちゃう種ヶ島は自由!
そんな種ヶ島を正常位で支えられる大曲…。

マナーにはうるさいけど許す。
2015/09/29
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