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南の唇を見つめて自然と喉が鳴るのを感じた。自分からもそういう対象として今では見てしまっているのだと、東方は自覚する。

誕生日だから、派手なことでもしてみるか――と言ったのは南だが、誕生日を迎えたのは自分。自分のためになるような派手なことを?と期待したら、こんな展開になってしまった。
以前から互いに友達以上の何かを感じていると理解していた分、東方にとっても嫌悪感はない。むしろ口実に出来るのが都合が良いと思ったほどで。

しかし迷いはあった。いいのかな、と南に問いかけてしまいたかったが、問えば南が後ずさってしまいそうで出来なかった。
こんなことを実行するには勢いが必要なのだ。道を外れたことのない、地味な自分達には。
南の欲をはらんだ瞳をまた見つめ直す。先に肩を掴まれてしまえば、体躯の良い東方であっても気持ちが負ける。
嫌ではないが、怖いという気持ちはどこかにある。南が来てくれるならと東方は目を瞑った。

自分からも何かすべきだと思った彼の手は南の腰に触れ、次第に背中へと滑る。
やんわりと押し倒されて口付けを深くされるとツキツキと口には出せないようなところが痛みだし、まだ続くのだろうかと期待を膨らませた。


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またまた気まぐれに祝う。
(遅れたけど)おめでとう東方!

派手なこと
2014/09/13
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