人生ゲームを始めて一時間、まだ丸井先輩は帰ってこない。鍋の具材を買うのにそんなに時間がかかるのか、それとも道草しているのか、俺にはわからない。今わかることはただひとつだけ、俺は借金まみれだ。 「俺こんな人生嫌っすよ」 「ゲームやき気にしなさんな」 「そうそう、ゲームなんだから」 「先輩たちは稼いでるからいいですよね」 「まぁね、俺結婚できてないけど。赤也結婚できてるからいいじゃないか」 「家計が火の車のどこがいんすか」 「早く鍋食いたいぜよー」 「ホントだねー、ブン太遅いなぁ」 「無視っすか」 それにしても丸井先輩おせぇ |