「みんな、鬼ごっこするよ!」

清々しい笑顔で言っている幸村くんに俺たちは困惑した。なんで鬼ごっこ?誰もがそう思ったろうな。

「幸村、何故鬼ごっこなんだ?ランニングで良いと思うが」
「ランニングも良いけど毎日してたら飽きるじゃないか。退院したら鬼ごっこしたいと思ってたし丁度良いと思って。それに人に追われてる方が必死になるでしょ?捕まった人には罰ゲームも用意するからね」

そう言われた真田はなにか言い返せるわけもなく結局俺たちは鬼ごっこをすることになった。てか罰ゲームってなんだよ。幸村くんが考えたって思うと怖い。まぁ捕まんなきゃいいんだけど。ん?鬼って誰がするんだ。ジャッカル?赤也?

「言い出したからには鬼は俺がするよ。」

ええー!幸村くんかよ!これは本気でやんないとヤバイだろい。

「じゃあみんな逃げてね」

10数えたら追いかけ始めるから。と幸村くんは言って目をつぶって数え始めた。とりあえず逃げよう。俺は走った、誰よりも遠くへ。そして幸村くんが走り始めた。まず赤也を追いかけてる。速ぇ、赤也も速ぇけど相手は幸村くんだ。あ、捕まった。次の鬼は赤也か、ん、ちょっと待てよ幸村くんなんでこっちに走ってきてんだよ、えっ、まだ鬼幸村くん?まじで?
俺は走り始めた、が、もう幸村くんは後ろにいる。どうする俺、仁王なんかこっち見て笑ってるし。うぜぇ。そうだ仁王の方に行って幸村くん擦り付けてやろう。

「ちょ、ブンちゃんこっち来なさんな」
「ただ逃げてるだけだっつーのっ」
「じゃあ俺を巻き込むんやなか」
「二人ともまだ喋る余裕あるみたいだね、ふふ」

幸村くんが追い付きそうだっこうなったら仁王をこかすしかねぇ‥‥‥よし、足かけてや、る、うわっ
一瞬何が起きたのかわからなかった。俺はどうやらこけたらしい。クソッ仁王にやられた!そしてタッチされる俺。仁王覚えてろよ

俺が捕まってキリがいい時間だったのか鬼ごっこは終わった。捕まったのは赤也と俺か。罰ゲームってなんだ

「じゃあ罰ゲーム発表するね

俺のためにポケモン買ってきて」

お金は勿論出してくれるよね?そう言う幸村くん。ポケモンしたかったんだ。だから2人捕まえたのかよ。想像してたのと違って安心したけど金がなくなるから地味に嫌だ


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2011
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