シャーペンの芯がきれた。今日は帰りに文房具屋にでも行って買わないとなぁと思っていながら真田のボールを打ち返していたら、考え事をしていたのが真田に伝わっていたらしく「どうした幸村、調子が悪いのか?」と訪ねてきた。

「今日シャーペンの芯がきれちゃってね、買いに行かないといけないと思っていたんだ」
「ならば俺も一緒にいこう。新しいノートが必要だったからな」

そういうわけで二人で近くにあるデパートに向かっている。そこには文房具屋があるから学校帰りに寄るのに丁度良い。真田より先に自動ドアを通ると後ろで鈍い音がした。振り返ってみると真田が挟まっているではないか。え、おもしろいんだけど

「ねぇ、なんで挟まってるの?」
「わからん」
「認識されてないの?」
「そんなはずは‥」

俺が近くに行くと自動ドアは開いた。やっぱり真田認識されてないんじゃないの?

「ちょっと一人で自動ドアの前に立ってみてよ」

真田が自動ドアの前に立っても開かなかった。

「あ、開かんかぁあ!」


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20110406
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