朝下駄箱を見ると手紙が入っていた 「これは、もしかしてラブレター?」 人生で初めてのラブレター、俺は浮かれずにはいられなかった。しかし緊張して中が見れない。どうする、どうする、どうする、俺。そうだこんな時は頼りになる柳先輩に相談するしかねぇな(前にもこんなことがあった気が‥) というわけで三年の階に来てみたが早速会ってはいけない人たちに出会った 「赤也何してんだー弁当でも忘れたのか?」 「よう見てみんしゃい、手紙持っとるぜよ」 流石仁王先輩目敏いぜ。それを聞いた丸井先輩は俺からその手紙を取ると当たり前のように普通に、自然に、手紙を開けて読み出した。って、ちょっと待て 「勝手に読まないでくださいよ!」 「これラブレターじゃね、俺だってもらったことあるし。しょっちゅうあるし。自慢してんじゃねーよ」 「自慢してないっす!俺ラブレター貰うの初めてだったんで、どうしたらいいか柳先輩に聞こうと思っただけですよ!返してください!」 「んー、それ本当にラブレターか?もしかしたら果たし状かもしれんよ」 「は?」 「こいつの言ってること無視していいから。最近みなみけにはまってんだ。ん?てか、これって‥‥‥」 丸井先輩が含み笑いで何か言おうとしていたが、俺は手紙を取り返すと柳先輩のところまで走っていった。また何か言われるのはごめんだ。 「あーあ、行っちまった。あれ赤也宛じゃねーのに」 「ただの入れ間違いか。可哀想にのう」 ---------- 201103 |