「そういえばこの間のポテチどうだった?」

俺は幸村君にあげたポテチが気になってた。だって幸村君がポテチのこと聞いてきたんだぜ、珍しいだろぃ?だから俺はあげたんだ。(相手が仁王や赤也ならぜってーあげねーよ)幸村君がポテチとか食べてるところを見た事がないからそんな菓子食べねぇと思ってた。食べるとしたらケーキ屋で買ったシュークリームとかプリン、ケーキ‥そんな感じだ。だからコンビニとか行くのか疑問に感じる、まじで。

「ポテチ?あぁ、あれね。ポテトチップス」

ふふふと笑う幸村君はいつも通り。そしてこう言った

「たいしたことなかったや。ブン太と赤也が美味しそうに食べてたからさ、気になってたんだけどね。うん、たいしたことないね。ブン太はあれのどこが好きなの?」

「あ、味?」

幸村君はふーん、と興味無さげに言って鞄をあさり始めた。なんだよ、俺変?普通に味が好きに決まってる。それ以外にある?それなら幸村君の口に合わなかっただけじゃん。結局ポテチは幸村くんの気に入るもんじゃなかったんだ。あー、何味だったっけ?うすしお?‥‥はぁ、俺はポテチの王道を否定されたのか。仁王はコンソメが王道とか言ってたな。そうだ柳生もコンソメだった。ジャッカルとかカラムーチョだぜ。辛ぇだけじゃねぇか。ダブルス組んでんだからうすしおが王道って言えよな。
そんなことを思い出していた俺に幸村君が鞄から何かを取り出すとそれを渡してきた

「じゃあ、これあげる。あの時のポテトチップスのお礼」

それは餅吉の煎餅だった


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2010
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