ポテトチップスに興味を持った。実は食べたことがないんだ。家に置いてなかったし買おうとも思わなかった。ポテトチップスなんて芋をスライスして油で揚げただけじゃないか。そう思っていたんだ、最近までは。だけどこの間赤也がポテトチップスをあまりにも美味しそうに食べていたものだから俺も食べてみたくなった。(その時赤也は食べかすを部室に落としてて真田に怒られてたっけ)食べてみたい、食べてみたいなぁ‥‥でも自分から買うのもなんだか負けた気分がするから買う気がしない。そうだ、ブン太に相談してみよう。

「俺にポテトチップスくれない?」
「え、幸村くんポテチ食いてぇの?全然あげるし。てか幸村くんがポテチ欲しがるとかうける」

とりあえずブン太の頭を叩いておいた。俺だってポテトチップスに興味を持つよ。ブン太からポテトチップス(うすしお)をもらった俺は天にも昇る気持ちだ。手に入れたからには早く食べたい。今日は部活もミーティングだけだったからすぐ終わった。終わると早足で帰った。
家に誰もいないことを確認する。やっとポテトチップスを食べれる、やっと‥‥やっと手に入れた。ずっと欲しかったものが今目の前にある。俺は袋を優しく開けると一枚食べた。

「なんだ、こんなもんか」


----------

201102
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -