やってしまった‥。真田副部長のジャージにコーヒー牛乳こぼしちまった‥‥速攻洗おうとしたら部室の扉が勢いよく開いた。いきなりの事だったから俺はジャージを隠せず真田副部長だったら死んだなと思った。が仁王先輩と丸井先輩だった。 「おー、赤也。お困りのようじゃのう」 「俺たちが来たからにはもう安心だぜい」 「今日ご紹介するのはこのタオル。こうやって見るとそこら辺にあるただのタオルと変わらんが」 「ところがどっこい!違うんだなぁ!」 「そう!これはなんと吸水性抜群!こぼしたものもスイスイ吸いとってしまう優れもの!」 「おーっと!イチゴミルクこぼしちまった!」 「おまえさん焦らんでも大丈夫。これさえあれば、ホォラ」 「あら不思議、あれだけこぼしたのに跡形もないぜ!これってホントに便利だな」 「そうじゃろう。なんとこの商品、5枚セットで1980円!どうじゃ?」 「ちょーっとまったー!今なら更に1セット追加で1980円だ」 「ブンちゃん商売上手〜」 「赤也どうだ?」 俺にやっていたらしいセールスはどっかで見たテレフォンショッピングと同じようなのだった。その時は気にも止めなかったが今は欲しい。喉から手が出るほど欲しい 「欲しいっす!!」 俺は金を払ってタオルをゲットした。早速使ってみよ‥‥‥‥あれ、落ちねぇな、もしかして‥‥ 「もうジャージに染み込んでて落ちないじゃないっすか!」 「あ、それ返品不可だから。いこーぜにおー」 「プリッ。ラーメンでも食べにいくぜよ」 「いや待ってくださいよ!」 結局俺の声は二人には届かなかった。そのあと部室に来たジャッカル先輩がジャージを洗うのを手伝ってくれた。 ------ 201102 |