共依存


広い庭付きのマイホームに、大きな白い犬、もしくは可愛い猫。子どもは二人は欲しいなあ。キッチンはアイランドキッチンで、将来の旦那さんが子どもと遊ぶのを見ながら、私は旦那さんが好きなご飯を作って笑ってる。旦那さんがこっちを見て微笑んで、子ども達がこっちに駆け寄り抱き着いて「大好き」って言う。

そんな幸せな家庭。ずっと夢見てた理想の……。

「はあ……っ、は……サラ、こっち向け……っ」
「ん、う、嫌、止めて……っ、エルヴィン、」


私は今、薄汚い1Kの部屋、万年床の煎餅布団の上で外国人の男、エルヴィンに抱かれている。

クズの金無し、オマケに甲斐性もなし。

「ふ、お前がくだらないことをするからお仕置きしてやってるんだろう。……他の男に助けを求めるとはな。俺無しでお前は生きていけるのか?こんなに善がって、ずっとイキっぱなしのチンポ依存性の雌犬の癖に」


何かとつけてお金を請求される私は今回、知人男性に相談のメッセージを送り、今後エルヴィンとの関係を完全に切るためのアドバイスを貰ってこの場所に出向いた。来て早々に「メシ、腹が減ったんだ」と横になりエロ本を読みながら言われて作り始めたが、その間にスマートフォンを見られてしまった訳だ。

詰めが甘かった、と強く後悔する。

「わ、かれたい……っ、もう……っ、嫌……!」
「嫌なら殴れ。ほら、ガラ空きだぞ?蹴飛ばしたっていい」

そう言って私が蹴りやすい様に上体を起こす。手を広げて更に隙を見せる。

「……ほら、やれ」

出来……ない。

私は悔しさと恐怖とで涙が溢れる。

エルヴィンはそれを見て再び覆い被さって腰を突き動かした。
身体の中心を快感が突き抜け、脳が痺れて私は達した。

「ああ……はは。そんな気持ち良そうにして……。お前は結局俺から離れられないんだ……よっ!!」

達したばかりの私は快感から逃れる為に逃げようとするが、身体を床に押し付けられて身動きが取れない。だらしない声。これは私の?あ、待ってダメ、気持ちいい、いっぱい、気持ちくて、死んじゃ……

「はあっ、あ、イク……、サラ、」
「や、あ……抜いっ、抜いてぇっ!」
「中で出すぞ、孕め……っ!!」

律動は最深部で止まった。


体内で脈打つエルヴィン。私は小さく嗚咽を上げながらずっと涙を流していた。

「これで、終わったと思うな」

再び碧く冷たい、しかし熱の篭った瞳が私を睨んだ。その瞳に、勝手に膣が締まる。

エルヴィンはそれを合図に再び私を揺らしながら色々な場所に噛み付く。


ああ、私は。
私は一体どこで間違えたんだろう。


襲いくる快感に咽び泣いて、エルヴィンに縋った。


-Fin-



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