「海の男、パパは本当に素敵だわ」

「そうだな」

「私、娘になれて幸せよ」

「…ぐがー」

「ちょっとエース?」


例え相手がオヤジだとしても、名前の口から他の男の名前が出るなんて耐えられん!寝る!


「おーい。ああ本気で寝やがった。…こうやってエースに出会えたのもパパのお陰だしって色々告白しようと思ったのに」

「なんだァ名前、また失敗したのかよい?」

「見ての通りです、マルコ隊長」


イビキをかいてるエースから離れて隊長のそばへ行く。
隊長はいつもこのタイミングで現れる。…何処で見てるのかしら。


「エースやめておれにするかよい?…名前」

「あははは。冗談は髪型だけにして下さい」

「おま…」

「おっと口が滑りました」

「……」

「…隊長、いつもありがとう」

「…さっさとくっつけよい」


手をひらひらさせて船内に戻るマルコ隊長。…ちょっとやそっとじゃ怒らないし、ああいうのを大人って言うのかな?カッコいいかも。


「…名前は思った。ガキんちょやめて大人にしようかと」

「…悪かったなガキんちょで!」

「わああエースが起きた」

「お前は、結局どうしたいんだよ!」

「…え?」

「おれは名前のことすげぇ好きだし、実は今までの独り言も全部聞いてたとかぶっちゃけるけどよ!おれと付き合うのか?!それともマルコか?!」

「…ちょっとエース、狸寝入りだったの!?」

「どっちだ!」

「うわあ逆ギレ!私だってエースのこと好きだし恋人になりたいし!でもエースあまり向き合ってくれないし」

「恥ずかしいんだよバカ!」

「バカ?!ちょ、ひどい!」

「あーもー!結論は?!」

「是非お付き合いして下さい!」

「よし受けた!今から名前はおれの女だ!わかったな!」

「よしわかった!…マジで?」

「大マジだ」








たっぷりの間があって、2人して真っ赤になりました。



オヤジありがとう!

(グラララ、やっとくっついたか)
(世話かかるよい)
(可愛いじゃねぇか、グラララ!)


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