シャンクスはとても嬉しそうに、前に世話してやった少年が、今や億超えの海賊として名を馳せているんだと話す。それを名前も嬉しそうに話を聞いた。


「喜ばしいことだ。政府に目を付けられるのは大変だが…」


無意識のうちに名前は話をしているシャンクスの無き左腕を見つめていた。少年を助けた際に奪われた、くれてやったと話している腕。安いものだと笑ってはいたが、幻肢は相当のものだったはず。名前はぎゅっと唇を結んだ。


「…また、左腕見てるのか」

「え?…あ、ごめん…」

「いい加減慣れろってか会ったときはもう無かったろ。傷は完治してるし、痛みも無いんだ。…何なら見せてやろうか?」

「…見せてくれるの?」

「それで名前の気が済むなら」


右手で名前の頭を撫で、おもむろに服を脱ぎ始めた。露になる肉体は引き締まっていて、年齢を感じさせない。


「…なんか恥ずかしいな」


じっと見入る名前に苦笑して左肩を見せる。シャンクスの言う通り傷はなく、少し盛り上がった皮膚があるだけだった。


「…名前?」

「…なっ、なに?ごめんね?」

「いや、いいんだが。気になるなら触ってもいいぞ」

「え?!」

「ほら、本当に何とも無いんだって」


シャンクスは笑いながら名前の手を左肩に触れさせた。


「…わ、ちゃんと皮膚だ」

「人間ってのは不思議だよな」


次第に慣れてきたのか、興味深そうにペタペタ触って皮膚であることを再確認する。


「…シャンクス…」

「ん?…オイ、名前…」


名前は何だか愛しい、と呟いて左肩に口付けた。それは視覚的にも刺激的でゾクゾクと背筋を駆けていく。


「っ…名前、ちょっと待ったっ…」

「ン…あ、ごめん。痛かった?」

「は…いや、違う…」

「え?」

「…いや、ん…痛みは、無いんだが…」

「…シャンクス?」

「あー…その、キスする名前が何ともエロかったんで…元気になった…」

「!?さっきのシリアスムードは何処に」

「名前…さっきの、もう一回やって」

「……これ?」


名前が左肩に口付けると再びゾクゾクとした快感がシャンクスの背筋を走った。


「ッ…おあ、スゲー」

「…ただの変態っぽいよ」

「うるせェ。泣かせてやる!」

「きゃあ!」


名前はそのまま押し倒され、シャンクスの宣言通り泣かされました。









(うぅ…)
(はっはっは!変態に泣かされた気分はどうだ)
(…もう言いませんごめんなさい…!)
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