「た…いしょ…っあ、や、やだ…ッ!」

「んんー…、出来損ないの部下にお仕置きは当然でしょォ…」

「んァ、あ、まっ…て待って、やあぁ…!」


揺さぶられ、泣きじゃくりながら縋る名前はボルサリーノの興奮を煽る。


「っひあ、たい、しょ…っ…!」

「あァ、綺麗だねェ…」


ボルサリーノは溢れ続ける涙に舌を這わせて何故こうなったのかを考えた。
いつも通り彼女が謝罪に来て、いつも通り泣かせるように責め立てて、いつも通り彼女は泣いて、…それを見て何かがはじけて。気が付けば彼女を押し倒して強引にコトを進めていた。


「はあっ、ん、たいしょ…っ…たい…っんぅ…!?」

(…わっしは歪んでる。それでも…泣く名前ちゃんが愛しくてたまらない…)

「んっ、ん…ふ、ぅ…!」

「っ…?」


名前はボルサリーノを抱き寄せた。


「っは…名前ちゃん…?」

「んは…った、い…しょっ…大将…っすき、好き…!」

「!?」

「ん…!」


ボルサリーノの動きが止まった。


「…はあ…っ、大将…?」

「…今のわっしには冗談通じないよォ…?」

「冗談、なんて…っ!嫌いだったら、死ぬ気で…逃げてますよ…!こんな無理矢理っ嫌ですから…っ」

「……」

「大将は…、大将はどうなんですか…っ」

「…愛しいからに決まってるでしょう…」

「あ…良かっ…た…ぁッ、ずっと、嫌われて…あっ!」


再びゆるゆると動き始め、名前はボルサリーノにしがみついた。


「わっしは好きな子ほどいじめたいタイプだからねェ…ごめんねぇー」

「ッひぁ、だめっ、大将っ…」

「名前ちゃん…」

「ん…っん、んやあぁ…っ!!」

「っ…!」


……………………


事後処理を終えた後、ボルサリーノはソファーに深く腰掛けて後悔していた。隣にはぐったりした様子の名前が横になっている。


「…あ〜…名前ちゃん」

「……はい」

「…ごめんねぇ」

「…後悔するなら最初からしないで下さい」

「ごもっともでェ…」

「…愛しいから、ですか?」

「…そうだよォ」

「…嬉しかったですよ…」

「…え?」

「最初は怖かったです。でも、…愛しいって言われて、…ダメな部下で嫌いだから無理矢理、じゃなくて良かったです…」

「…名前ちゃん?」

「っ…ふ、ぇ…嫌われてなくて、良かった…!」

「また泣いて…そんなに可愛いとまた襲うよォ?」

「っ…次は優しくお願いしますっ」

「!!」



泣き顔がどうしようもなく、愛しい



(ん〜…やっぱり名前ちゃんの泣き顔は最高だよォ)
(…イジワル)
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