「申し訳ありません!!」


いつものようにボルサリーノの部屋から響いたのは名字・名前の声だった。
それを聞いた同僚達はまたか、と溜め息をついて各々の仕事に戻る。

一方部屋では、名字は深々と頭を下げ、それを見下ろすボルサリーノがいた。


「本当に申し訳ありません…!」

「んー…そんなに謝られてもねぇ?もう過ぎたことだし、わっしの責任で済ませてあるからねぇー」

「大将の、責任…?!いつの間にっ…今回も自分の責任です!大将がっ…そんな…っ」


責任という言葉にガバッと顔を上げる名字の目には溢れ出しそうな涙が溜まっている。
ボルサリーノはそれを見下ろしたまま嗜虐心が煽られるのを感じた。


「出来ない部下の責任は上司が取るものでしょう。…もう、戻っていいよォ」

「っ……!」


トドメの言葉で名字の目からは涙が溢れ出した。それを見たボルサリーノは自身が興奮するのを感じる。


(…本当はいけないんだけどもォ、この顔がどうも…ねぇ…)

「ぅっ…く…すみませ…っ」

「……ほら、戻らないと他の仕事も全部ダメになるよぉ?」

「っ…!この、件に関してはっ…ま、た後日っ…他の仕事で、っ…埋め合わせをっ…失礼しますっ…」


深々と頭を下げて部屋を後にする名字。ドアが閉まるとボルサリーノは大きな溜め息をついて背もたれに寄りかかる。


「あぁー…部下をいじめるなんてぇ、最低な上司だねぇ…」





好きな子ほどいじめたい


(本っ当に可愛いなぁ、名前ちゃんは)


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