「ドレークさんを婿にください」
「…何を言ってるんだ…?」

真剣な眼差しでドレークを見上げた彼女は同じ台詞を繰り返した。

「……本気、か?普通逆だと思うんだが」
「本気ですよ。ドレークさんが嫁に貰ってくれないからこうして頼んでいるんです」
「…はぁ」

参ったな、と呟きながら自身の顎に手を添えて考える。

「…迷惑、でしょうか」
「…いいや、迷惑では、ないんだが、」

歯切れ悪く一度俯くと、再び溜息をついた。

「…ドレークさん」
「…あー…、そういうことは、もっとムードのある時に言おうと思っていたんだ」
「…え、」

顔をあげたドレークの頬は染まり、困ったように眉を下げている。先を越されるとは計算外だったよ、と呟くと彼女に近付き手を取った。

「すまなかった、君にこんなことを言わせるつもりはなかったんだが…、…改めて、」

真っ直ぐと彼女を見下ろしながら指を絡ませて握り。

「君はおれが嫁に貰う。このままずっとおれの隣に居てくれ。…指輪は次の島に店があれば、な」
「……、…はい…っ」

ぽかんとしていた彼女は言葉の意味を理解すると大粒の涙を溢れさせてドレークに抱きついた。突然の涙に慌てながら抱き締め返し、落ち着かせるように背中を撫でてやる。
後日、現場を目撃していた船員達に祝福され、再び彼女の涙を見ることになった。






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