「副署長、誕生日おめでとうございます」
「ああ、ありがとう」
「プレゼントに毒ケーキを用意しました」
「ほう…!毒々しい紫色だな。流石毒ケーキだ。お前が作ったのか?」
「お手伝いをしました。パティシエが倒れた所を介抱して解毒剤を打つお手伝いを」
「そうか…おれのためにありがとう」
「そんな、いつもお世話になっていますので。それに私介抱しただけでケーキ作りに関われませんでしたし…」
「皆、お前に毒に触れさせないようにしてくれたんだな…。こうして祝ってもらえるだけで嬉しいぞ。…何より二人きりだ」
「今日は私以外副署長室に入ることを禁ずる!って昨日言ってましたもんね。お仕事はちゃんと手伝いますので大丈夫ですよ」
「…誕生日くらい休みたいものだ」
「副署長がそんなこと言ったらダメです」
「このケーキ以外にプレゼントをくれたら仕事を考えてやろう」
「まあワガママ」
「誕生日だからな」
「じゃあ、……、」

膝に乗っていた彼女はちゅ、とネクタイに口付けた。

「…お仕事頑張ったらもっと上のほうにちゅーします」
「よしケーキを食べたら頑張ろうさっさと仕事を片付けようやる気が出てきた」
「ふふふ、」







(当然、ケーキを食べたあとはトイレに籠もってしまわれた)

□小ネタ


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