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チョッコレイト、チョッコレイト、チョコレートーはーめっいっじっ!チョッコレイト、チョッコレイト、チョコレートーはー、
「かっぱえびせん!…あ、やっべかっぱえびせん食べた…って何何私浮気?!私にはさきいかという嫁が…」
こんにちワン、凛ですよもぎ餅。学校も終わり至福の一時放課後がきタクシー。毎日必ずいる香と湾は今日は居なくて私一人エンジョイ帰宅してるところっすこんぶ。
「さきいか、からしれんこ…と見せかけて釜飯、シリコンバレー、レーザービーム、麦茶…あー一人しりとり楽しすギルぜー」
はは、はと空に向かって笑っているとすれ違う小学生たちに変な人がいるーと防犯ブザーを押されそうになった、やめたまへ君達、その危険な赤いボタンを押したらお前らのランドセルに七味かけるぞ〜
(うー暇だ暇だー)
…そうだこういう時は想像しようあったまいー私!と隣りにカリエド先生がいることを仮定し、それなりに大きい川を架ける橋へ足を進めた。きゃあカリエド先生高くて怖いですう!ははは大丈夫やで凛ちゃん俺がついとるやろ?きゃわんカリエド先生素敵いいいいいい!!
「ぐふひひふはは…あれ、あれって確か…」
橋の中心あたりまで歩くと見慣れた人影がぽつり、手すりに腕を置いては川を感慨深く眺めている。…あれは確かセクシャルハラスメントティーチャーカークランド略してstk(わあストーカークランドだ)の弟かつ我がクラス副担任のジョーンズ先生ではないか。
「こんな時間に一体何を…はっ?!まさかっ?!」
教師になってみたはいいけどいまいちだ、何もかも上手くいかない。兄も何かとうるさいしお金ないしもう疲れたよ、ああこの橋結構高いな、飛び降りたらどうなるかな痛いだろう、でもこの日々の痛みに比べたら…みたいな?!と、止めないと私の足、走れえええええ!!
「ジョーンズ先生あっぶなーい?!!」
「うわああああああ?!!」
「はあ、はあ、な、何してるんすかー?!!」
普段は立つ、歩く、飛ぶしかしない私の足が珍しく走った。香ならば私より10秒早く先生の所までたどり着いているだろうと思いながら、何やら憂鬱気なジョーンズ先生に全力でタックルしてみた。後ろから、どーん!って。そしたら物凄く焦った顔で後ろを振りかえられた、その時ジョーンズ先生の肘が横腹に衝突してむっちゃ痛いねん。
「な、なにするんだい!?君の方がよっぽど危ないんだぞ?!」
「だって川みてたから…横腹痛っ。」
「川見てたからって飛び降りる訳ないだろう?!」
「しかし私の脳内変換では47、5パーセントの確率で飛び降りると!」
「微妙な確率でタックルするなよー!!」
余程驚いたのか肩で呼吸をする先生にあはあはと頭をかきながら笑って謝れば、あからさまにため息をつかれた。おっと幸せが2減りましたよ。
「まあ悩んでたのは確かだけどさ…」
「1回150円!どんなお悩みも即解決っ!凛さんのお悩み相談室!」
「…お金とるのかい」
「もちの、ろんでございます。」
「じゃあ150円払うからどうにかしてくれよ、」
「凛におまかせ!」
「イヴァンを。」
「それ無理ですってー?!」
(それ私に「豆腐の角に小指ぶつけてくたばれ」と言ってるようなもんっすよおおおお)
(駄目だよもう150円払ったからね)
(すっ水道管うわああああ)
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