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「…ふっふっふ、すごいすごいよ私たちすごいよふはははは!!」



「ちょっと凛!何かふらふらしてるわよっ」



「武者震いだようふふふふふ」




湾の強烈なサーブとチームメイトの的確なトスと私のアタックで第四回戦を突破した。次勝てば決勝戦だね!と6人できゃいきゃいと騒いでいると、グラウンドにいた男子チームが体育館内へとやってきた。



「…その様子だと勝っているみたいだな」



「えっ、ルート君たち負けたの?!」



「負けてないっすよ…次決勝戦。」




ぶい、とピースサインをする香によくやったー!!とテンションに任せて抱きつけばチームの子ももう負けたクラスメイト達も誰かれかまわず抱きつき始めた。4組優勝ー!!と騒いでいると放送で試合開始3分前が知らされ皆にコートまでおくられる。




「負けたら承知しないんで。」


「ははんっ、天下無敵の凛さんが負けるわけなっ…」



「?!」



「あ…はは!じゃあ応援よろしくするよふはははは!」



「はいはいもういいから行くわよ凛ーっ」



「あいあいさーっ!!」



「…」




(…何、朝からなんかおかしい…気がする、)




…だけどこれ勝ったら決勝戦だし、優勝したいし…あとカリエド先生によお頑張ったなあって言ってもらうんだ。それから…、お馴染みの試合開始の笛が鳴り応援の声がわあっとあがる。サーブ打って、レシーブして、アタックして私のチームが優勢となり、あともう少し。なのに、だんだん視界が歪んで力が抜ける。やばい、と踏ん張って何度もまばたきを繰り返してボールを追う。




「…はっ、わんっ!」



「上げたっ!」



相手からのボールをカットして湾に繋いでネット際に高くあげ、バレー部の子が強烈なアタックを打つ。綺麗に決まったアタックと決勝戦進出にチームメイトも応援組も一斉に盛り上がった。





「お、クラスの女子勝ったじゃないか!」



「…チッ」



「何で舌打ちするんだい。…って凛まだ構えてるぞ?」


「は?」




「ほら、もう試合終わったのにね!」



上のクラスの応援グループから離れたところで試合を見ていたジャージ姿のアーサーとアルフレッドはお互い正反対の反応を示していた。ほら見てみなよ、と笑う彼に促されて視線をコート内にいる凛に移せば跳び跳ねている女子の中で確かに彼女だけが構えていた。どうせ後からきゃあきゃあ言うんだろ、と呆れていた彼だったが、視線の先の彼女がふらりとコートに倒れこんだのを見て目を大きく開いた。




「っ?!!な、何が…ってアーサー?!!」



「悪い、後の仕事頼むっ」



「なっ…はあ?!」







(あんの…くそ馬鹿!)
(何で俺がアーサーの仕事しなきゃいけないんだい、)

(凛ちゃんっ?!!)
(…この馬鹿っ、)
(あ、おい香!待て!!)


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うつらうつら書いたので文がすごそうだ(´^ω^`)


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